2024年9月 8日 (日)

「視線入力アート」の世界の広がり~振袖の展示会~

8月26日のブログに「視線入力アートの世界の広がり」について書きました。

 

「視線入力アート」の世界の広がり: 山ねこ工作室のブログ (cocolog-nifty.com)

 

今日は、その続編です。

 

「視線入力アート」は島根大学の伊藤史人助教が開発された

「視線入力訓練ゲーム EyeMoT 3D シリーズ」の中の

「センサリー」の「お絵描き」というアプリを使って描かれています。

 

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視線入力訓練ゲーム EyeMoT 3D シリーズ | ポランの広場|福祉情報工学と市民活動 (poran.net)

 

重度障害児・者支援アプリ EyeMoT Sensory(センサリー) - ポランの広場|福祉情報工学と市民活動 (poran.net)

 

 

全国にたくさんの「視線入力アーティスト」がいらっしゃって、

みなさんいろんな工夫をして、アクセサリーや雑貨などに加工され、

商品として販売もされていますが、

「振袖」という形になったのは、多分、世界初でしょう!

 

「りんさんの視線入力アートが振袖になった」という三浦さんからの情報を得て、

9月6日、山ねこも私も少し緊張しながら、ワクワクして出かけました!

 

成人式に着物を作っていない私にとって、着物の展示会に行くなんて人生初です。

 

佐沼屋呉服店 2024年9月催事_一般HP (sanumaya-kimono.com)

 

Photo_20240907184101 展示会のパンフレット

 

お店に着くと、着物姿の人たちが出迎えてくださり、

場違いかなと気後れするようなところもありましたが、

受付を済ませた後、美味しいお茶と和菓子をいただきながら、

接客担当の方と少しお話できました。

 

不思議なことに、お話をしていると緊張感はほぐれてきました。

 

会場にはいくつかの展示コーナーがありましたが、

「りんさんコーナー」を見せていただくのが来店の大きな目的であることは、

事前の申し込み時に伝えていたので、

すぐに、「りんさんコーナー」に案内していただけました。

 

Photo_20240908092201 りんさんコーナーの展示

 

Photo_20240907174602 りんさんコーナーの展示

Photo_20240907174701 りんさんコーナーの展示


Photo_20240907174702 りんさんコーナーの展示

Photo_20240907174703 りんさんコーナーの展示

 

Photo_20240908095201 りんさんコーナーの展示

Photo_20240907174802 りんさんコーナーの展示

Photo_20240907174803 りんさんコーナーの展示

 

そこには「りんさんコーナー」担当の社長さんがいらっしゃいました。

 

はじめましてのご挨拶の後、

りんさんとの出会いや振袖にすることになった経緯やご苦労談など、

お話を伺うことができました。

 

着物として仕上げる前段階は、誰もがご存知のように「反物」にする必要があります。

 

「りんさんのアート作品2点」をどんなふうに反物にしていくかは、

職人さんたちとたくさん意見交換されたそうです。

 

一番優先されたのは「りんさんの原画を忠実に再現すること」だったそうです。

 

「二十歳の振袖」はどの部分を抜き取って反物にするか悩まれたそうです。

 

確かに、抜き取り方次第で仕上がりの印象は変わるだろうなと思います。

 

その道のプロの方たちだからこそ、

良い仕上がりをイメージした意見交換を重ねられて、作られたんだなと思いました。

 

Photo_20240907174401 「二十歳の振袖」の振袖

Photo_20240907174501 「二十歳の振袖」の振袖

 

「菜の花畑」は黄色の色合いに関して、忠実な再現が難しかったそうです。

 

「黄色」と言っても濃淡があります。

 

反物の黄色はりんさんの原画のような薄目の黄色が出しにくく、

濃い黄色になってしまうそうです。

 

それでも、飾られていた振袖は原画と変わらない黄色だったのを見て、

みなさんのご苦労と共に、職人さんたちのりんさんへの想いを感じ、感動しました。

 

Photo_20240907174502 「菜の花畑」の振袖

 

また「菜の花畑」は黄色以外のところが白色です。

 

原画のまま白色にする方法もあったようですが、

りんさんやこの振袖を着られる方が幸せになるようにという願いをこめて、

四つ葉のクローバーの地模様を入れたそうです。

 

Photo_20240907174601 「菜の花畑」の振袖

 

そのお話にも感動しました。

 

「視線入力アートを振袖に」という取り組みだけでも感動的なことなのに、

こうした製作過程でのエピソードを伺い、

ものづくりの原点に触れさせていただけて、私の心は揺さぶられました。

 

「りんさんの成人式のために着物を作る」という三浦さんが

岩手から茨城の龍ヶ崎の「佐沼屋呉服店」にたどり着かれたことが、

佐沼屋さんのこの取り組みに繋がっていったことにあらためて感動しました。

 

ステキな歴史は、こうして「ご縁」で紡がれていくんですね。

 

20 「二十歳の振袖」について書かれたパネル

 

この「りんさんアート」の反物で、

車いすユーザーの方などが「二部式」にしてほしいという希望があれば、

「二部式」で仕立てることもできるそうです。

 

「りんさんコーナー」に展示してあった「二部式」の着物の解説もしていただきました。

 

Photo_20240907174801 「二部式」の振袖

車いすユーザーの方たちの中に「着物を着たい」という方たちがいるのは知っていますが、

「二部式」がどんなふうになっているのかは知りませんでした。

 

また、帯がどのようになっているのかも知りませんでした。

 

車いすと言ってもいろいろなタイプがあり、ご本人たちの実情も違うため、

社長さんによると、帯は何年もかけて、たくさんの試行錯誤をしてきたそうです。

 

ご本人たちの実情に合わせて、着物や帯を作るというのは、

並大抵のことではないと思います。

 

試行錯誤の結果、着物や帯が仕上がった後も、

ご本人の姿勢等に配慮した着付けのしかたも重要だとおっしゃっていました。

 

「ご本人が美しく輝けるようにという想い」が作り手の一番の想いなんですね。

 

社長さんのお話を伺えば伺うほど、

全国にたくさんある呉服屋さんの中から、

三浦さんが佐沼屋さんを選ばれた理由がわかるような気がしました。

 

社長さんは、ご自身のアート作品を着物にしたいという方がいれば、

相談にのるとおっしゃっていました。

 

佐沼屋さんにとっても、りんさんとの出会いが新たな挑戦となり、

次なる挑戦になろうとしているんだなと感じました。

 

「視線入力アート」の世界の広がりは、

「りんさんと佐沼屋さんとの出会い」から、

次なる世界の広がりに繋がっていきそうです。

 

社長さんのお話を伺っているだけで、ワクワクしてきました!

 

Photo_20240907175501 社長さんと歓談中

 

Photo_20240908095701 社長さんと歓談中 

 

 

私のテンションがどんどん上がっていく中、山ねこは静かに任務を果たしていました。

 

お店の了承を得られたら、三浦さんと「ビデオ通話」をすることになっていたのです。

 

山ねこは自分のiPadで「りんさんコーナー」を順番に撮影しながら、

りんさんと三浦さんに「ライブ中継」をしていました。

 

山ねこ「グッドジョブ」です!

 

Photo_20240907175301 山ねこ ライブ中継中

 

Photo_20240907175302 山ねこ ライブ中継中

 

三浦さんによると、りんさんは「ライブ中継」をとても楽しみにして待っていたようで、

それが、りんさんの満面の笑顔と大きな声から伝わってきました。

 

Photo_20240907175401 ビデオ通話中のりんさん

 

ビデオ通話ができたことで、りんさんには社長さんともお話していただけました。

 

Photo_20240907175402 りんさんたちとビデオ通話中

 

ビデオ通話中.mp4 - Google ドライブ

 

掲載した動画は短いですが、ビデオ通話中、

終始、りんさんの賑やかな声が響いていました。

 

自分のアートが振袖になった誇らしい気持ち!

 

私も胸が熱くなりました。

 

私たちの来店時間に「茨城新聞社」の記者さんの取材も重なっていたので、

りんさんたちと記者さんも画面上でお話されていました。

 

「りんさんの2点の振袖」と「社長さん」と「iPadに写るりんさんと三浦さん」を

記者さんが撮影されていました。

 

Photo_20240907175403 記者さん 写真撮影中

 

Photo_20240907175404 記者さん 写真撮影中

 

Photo_20240907175602 記念撮影

 

山ねこが手に持っているiPadの画面に、りんさんと三浦さんが写っています!

 

こんな記念撮影ができたことも、嬉しかったです!

「繋がりたい想い」があれば、実現できるんですね!

 

三浦さんからは、スクショした写真を送っていただきました。

 

Photo_20240907175701 三浦さんから届いたスクショ写真

 

Photo_20240907175702 三浦さんから届いたスクショ写真

 

Photo_20240907175703 三浦さんから届いたスクショ写真

 

 

お店にいながら、りんさんたちとこんなやり取りができたのも楽しかったです!

 

画質が少しぼやけているのは、こちら側の通信状況が悪かったからのようです。

 

社長さんと私が並んでいる写真は姿がよく見えないくらいぼやけていますが、

理由もわかっていますし、おもしろい写真だなと思って、掲載しました。

 

こうして、山ねこも私も、充分すぎるほど楽しい時間を過ごさせていただいたのですが、

実は、私はもうひとつ果たしたい「任務」がありました。

 

「重度障害児・者による視線入力アート2024」の本と

りんさんの絵が表紙になった「ふみくら」という本の紹介でした。

 

Photo_20240907175801 3冊の本

 

【2024年版】重度障害児・者による視線入力アート~作品&人生ストーリー集~ | ポランの広場|福祉情報工学と市民活動 (poran.net)

 

年刊誌『ふみくら』 - bungakunokura ページ! (jimdofree.com)

 

 

社長さんはどの本もご存知ありませんでした。

 

社長さんはりんさんの描画している様子はよくわからないとのことだったので、

本の中に掲載されている「りんさんのページのQRコード」を紹介し、

動画を見ていただきました。

 

Photo_20240907175802

「重度障害児・者による視線入力アート2024」の本紹介中

Photo_20240907175803

「重度障害児・者による視線入力アート2024」の本紹介中

 

社長さんは、りんさんが絵を描いている動画をご覧になって、

よりいっそう感動されているようでした。

 

店員さんたちもご興味を持たれたので、

「センサリーのお絵描き」のアプリの構成を簡単に解説し、

パレットの中から好きな色を選んで描いていらっしゃるということをお伝えしました。

 

この本には、りんさん以外のアーティストのみなさんのページにも

ご本人のエピソードや描画している動画が見られる「QRコード」が掲載されていて、

視線入力のことを知らない方たちにも知ってもらえるので、いいなぁと思います。

 

社長さんに「重度障害児・者による視線入力アート2024」の本の購入先を問われたので、

ネットで購入できるサイトも紹介しました。

 

重度障害児・者による視線入力アート | エルピス・ワン (elpis.works)

 

記者さんからは視線入力をやっている人たちはたくさんいるのかと問われたので、

この本に紹介されている65名以外にも全国にたくさんいますとおこたえしました。

 

記者さんは視線入力のことをご存知なかったので、

伊藤さんの「ポランの広場」や本の紹介ができて良かったです。

 

私の解説は充分だったかどうかわかりませんが、

こうしてお伝えできる機会を得られて良かったと思いました。

 

「りんさんコーナー」には三浦さんからお借りになったという

たくさんのパネルも掲示してありました。

 

「りんさんコーナー」には「りんさんアートの帯留め」も並んでいました。

 

Photo_20240907180204 りんさんアートの帯留めコーナー

 

Photo_20240907180201 りんさんアートの帯留めコーナー

 

Photo_20240907180202 りんさんアートの帯留めコーナー

 

Photo_20240908121701 りんさんアートの帯留めコーナー

 

 

「りんさんアートの帯留め」をつけていらっしゃる店員さんもいて、

「めちゃくちゃ気に入っています!」と自慢げにおっしゃっていました。

 

その店員さんは、私がつけていた「りんさんアートのペンダント」に気づかれ、

「いいなぁ」とおっしゃっていましたし、

社長さんは私が使っていた「りんさんアートのボールペン」を見て、

「いいなぁ」と目を輝かせていらっしゃいました。

 

こうして身につけているものを褒めていただけると、

りんさんの想いがみなさんに伝わっているなぁと感じ、私まで嬉しくなります。

 

りんさんのおかげで、私たちは「人生初の非日常の世界」を味わい、

楽しく、有意義な時間を過ごすことができました。

 

視線入力アートの作品は今までにも見せていただいたことはありますが、

りんさんの視線入力アートが振袖になり、

展示会という場で実物を見せていただけたことに、心から感謝しています!

 

りんさん、ありがとうございました。

りんさん、またお会いできる日を楽しみにしています。

 

「りんさんコーナー」でたくさん楽しませていただいた後、

予定していなかったのですが、初体験をしました。

 

京都から出展されていたお店の展示コーナーで、

お店の方が選んでくださった反物と帯を試着させていただいたのです。

 

反物なのに、折りたたんだり、着せかけたりしていただくだけで、

まるで、着物を着ているかのような姿になっていくのです。

 

私も山ねこもビックリしました。

 

こんな初体験ができたのも、りんさんのおかげです。

 

「知らない世界を知る」って、やっぱり楽しいですね!

 

私は昔も今も着物を着る機会はありませんが、

冒険するような感覚で、楽しい時間を過ごすことができて嬉しかったです。

 

この着物の展示会は、9月9日まで開かれています。

 

来店するには申込みが必要ですが、

「りんさんのアート作品2点」の振袖はもちろん、

ステキな着物や帯などが展示されているので、

ぜひ、いろんな人たちに見ていただきたいなぁと思います。

 

成人式・二十歳の最新振袖レンタル・販売なら佐沼屋呉服店 (sanumaya-furisode.com)

 

車椅子をご利用の方へ - 佐沼屋呉服店|振袖 (sanumaya-furisode.com)

 

 

今朝(9月8日)の「茨城新聞の朝刊」に

佐沼屋さんと三浦さん親子を取材された記者さんの記事が掲載されています。

 

記事によると、りんさんコーナーのパネル展示は展示会開催中の9日までですが、

振袖は9月9日以降もお店で見られるようですし、

購入やレンタルもできるそうです。

 

新聞記事はブログには掲載できませんが、

記者さんによると、Web記事(有料)が出るようなので、

ぜひ、チェックしてみてください。

 

(追記)

 

ブログを公開した後、ネットをチェックしたところ、

茨城新聞の記事がWeb公開されていました。

全文読むことができます。

 

【茨城新聞】「視線アート」で振り袖 龍ケ崎の呉服店制作 重度障害女性が描き、絵柄に 茨城 (ibarakinews.jp)

 

2024年9月 3日 (火)

イタリアの子ども達と絵&オンラインで「PEACE」交流!

このブログに何度も登場している森本さんからの情報提供です。

 

「とことこあーす」という旅行会社が

日本の子ども達の「平和」をテーマにした絵を募集していて、

それに絵を応募したそうです。


詳細は、以下のサイトに書いてあります。

 

とことこあーす (tokotoko-earth.jp)

 

応募したのは息子さんのりくさんが描いた絵と

りくさんのお友だちの三上あやねさんが描いた絵です。

 

りくさんは「折り紙を使ったスタンプで描いた絵」

あやねさんは「視線入力で描いた絵」です。

 

なんと、絵は「イタリアのコロッセオ前」に飾られるそうです。

 

嬉しい情報提供に感激しました!

 

「イタリアに行きたいけど行けない」という方たちへ!

 

ご安心ください。

オンラインでイタリアに行ける日があります。

 

以下、「とことこあーす」さんからの詳細案内です。

 

ここから---------------

 

子どもたちの絵で平和をつなぐ

「PEACE交流」オンライン交流イベントへのご参加に

興味を持ってくださりありがとうございます。

 

イタリアと日本をつないでコロッセオ前に飾られる子どもたちの絵を実際に見ながら

現地の子どもたちと交流します。

 

絵を応募していない場合もイベント参加大歓迎です。

 

●開催日時

 

2024年9月21日(土) 16:00~17:00

 

●参加方法

 

以下のURLからパスワードを入力して、

参加者限定オープンチャットにご参加ください♪

 

参加者同士で事前交流して、イベント当日をみんなで楽しみにしましょう!

 

=======================

 

オープンチャット参加URL

 

LINE OPENCHAT

 

パスワード:「tokotoko」
line.me



会社案内 | とことこあーす (tokotoko-earth.jp)

 

---------------ここまで

 

展示スペースに限りがあるため、日本からの応募数が多い場合、

2人の絵が展示されないかも知れないそうですが、

その場合はオンラインで紹介されるそうです。

 

どちらにしても、イタリアで披露されるのは素晴らしいですよね。

 

ご都合がつく方はイタリアと繋がる「オンライン交流イベント」参加しませんか?

 

そこからまた新たな出会いがあるかも知れませんよ。

 

私はイタリアには行ったことがありません。

イベントには、もちろん参加しま~す!

 

 

最後に…「とことこあーす」について


「企業理念」に書いてある文面を引用します。

 

--------------------------------------


旅を通して人と学びをつなぐ

私たちが届けたいのは場所巡りではなく、

その土地の人と出逢い、

新しい学びや価値観に触れ、

その場でしかできない体験を届ける旅行です。

 

たった1週間の旅で人生が変わることがある。

奇跡のような瞬間に、

私たちは何度も立ち会ってきました。

 

旅の力を信じ、日本と世界の

「ひと・くらし・しごと」を彩りの中で繋いで

「今必要な、未来に繋がる旅をお手伝いをしたい」

それが私たちの願いです。


--------------------------------------

 


私たちは森本さんとの「ご縁」で「とことこあーす」のことを知りました。

 

企画されているオンラインイベントに参加させていただいたことがあります。


行ったことのない国と繋がり、

現地在住のガイドさんのお話を聴きながら、

その国の文化や自然や習慣などを学び、世界と繋がる体験は楽しかったです!

 

海外旅行には行ったことのない山ねこも楽しんでいました。

 

森本さんの息子さんのりくさんやご家族との海外旅行の体験談も

オンラインイベントを通じて聴かせていただくこともできました。

 

障害や病気をもつ人たちの旅行のサポートもしてくださいます。

 

「お客様の声」に私たちも繋がりのあるご家族の旅行記が掲載されています。

 

ぜひ、こちらもご覧ください。

 

とことこあーす (tokotoko-earth.jp)

 

「ご縁」が繋がり、広がるって、いいですね!

 

子どもたちの想いや希望も「ご縁」が繋がってこそ叶っていくんですよね。

 

 

2024年8月27日 (火)

繋がりの中で生まれ、広がる世界~理沙ちゃんとの出会い~

コロナ感染が蔓延していた当時はオンラインセミナーが多く、

私もよく参加していました。

 

中でも、毎回テーマがあり「シリーズ」で開催されていた

「福岡の福島さん」のセミナーは大好きでした。

 

福島さんのお話はとてもわかりやすく、演習もあり、

演習の途中でわからなくなったり、困ったりした時は、

「遠慮せず、マイクをONにして聞いていい」という進め方には安心感がありました。

 

誰もが順調に演習を進められるとは限りません。

途中で進められなくなり、落ちこぼれていくと自信をなくします。

少なくても、私はそうです。

 

そんな私の心が伝わっているのかと思うような福島さんの進め方に励まされて、

2年間、休むことなく参加しました。

 

始まる前に、参加者が気軽に質問したり、交流できたりする

アットホームな空気感も嬉しかったです。

 

全国各地からいろんな立場の人たちが参加されていて、

2年間ともなると、常連参加者は顔なじみにもなり、

声をかけ合わずとも親近感がわいていました。

 

その福島さんのセミナーがきっかけで出会った人たちもいます。

 

今日は、その中の理沙ちゃんという女の子のお話です。

 

2021年9月22日、

お母さんからメッセージが届きました。

 

メッセージを読み、山ねこと共有できるようにメールも送っていただきました。

 

メッセージとメールから一部引用して紹介します。

 

ここから----------------------------

 

突然のメール失礼致します。

宮城県在住で四肢麻痺の医療的ケア児の母のMと申します。

 

福島先生のzoomの勉強会に時々参加させていただいており、

お見かけしておりました。

 

実は娘のわずかに動く指先で使えるスイッチがないかと

いろいろ探してみたり試しておりましたが、なかなか見つけられずにおりました。

 

今の娘が意識的に動かせる部分は、目、舌先、指先、足先です。


理解力はありますが、動けなく、話せないため、

自分の希望や思いを表現する手段が限られていて、

身近なわかってくれる人としかコミュニケーションがとれない状況です。 

 

自分を表現しやすく、わかってもらいやすい手段をみつけていきたいと考えています。

 

お力を貸していただけると嬉しいです。

 

娘の通う児童発達支援事業所で

山ねこ工作室様の空気圧センサースイッチ(感度調整付)を使って、

今週は自分の写真を自分で撮れましたと言っていました。

 

娘が楽しめる事が増えてくれたらいいなと願っています。

 

娘のスイッチのご相談にのっていただけたらと思って、

勇気を出してメッセージを送らせていただきました。

よろしくお願いします。

 

----------------------------ここまで

 

この時、理沙ちゃんは4歳でした。

 

理沙ちゃんの現状の聴き取りをさせていただいた上で、

使えそうなスイッチ(レンタル品)を複数お送りし、試してもらい、

オンラインでサポートを続けていました。

 

その頃、私たちは訪問には行けなかったからです。

 

オンラインでも、できる限り、意見交換できるように工夫し、

画面越しですが、理沙ちゃんの様子も見せてもらいながら、

スイッチの解説やフィッティングについてやり取りを重ねました。

 

Photo_20240824115401 山ねこ工作室のオンラインサポート環境

 

Photo_20240824115501 理沙ちゃんの画像

 

Photo_20240824115502 理沙ちゃんの画像

 

Photo_20240824115503 理沙ちゃんの画像

 

オンラインサポート①.mp4 - Google ドライブ

 

オンラインサポート②.mp4 - Google ドライブ

 

オンラインサポート③.mp4 - Google ドライブ

 

オンラインサポート④.mp4 - Google ドライブ

 

オンラインサポート⑤.mp4 - Google ドライブ

 

Photo_20240824115601 Mさん宅と山ねこ工作室の画面

 

 

でも、だんだんオンラインサポートにキャンセルが出てきました。

理沙ちゃんの体調不良と就学に向けた準備や対応で中断してしまったのです。

 

ずっと気になっていましたが、就学後、オンラインサポートが復活。

 

就学後は理沙ちゃんの体調も安定していると聞き、安心しました。

 

しかも、この間、理沙ちゃんは「視線入力アーティスト」として、

ものすごい飛躍を遂げていました!

 

視線入力以外にも活動を広げたい、

視線入力の活動をよりステップアップさせたい、

使えるスイッチの種類を増やしたい…など、

理沙ちゃんは「スイッチひとつで広がる世界」を広げていきたい想いにあふれています。

 

理沙ちゃんの願いを叶えるためにはスイッチ選び以上にフィッティングが重要です!

 

そんな時、現地サポートをお願いできる人を紹介し、

ご縁を繋ぐことにしたのが、2023年10月でした。

 

2006年に発足した「楽暮プロジェクト」のOさん。

Oさんとは「楽暮プロジェクト」発足当時からのおつき合いです。

 

2023年10月、心強い現地サポーターOさんと共に

「理沙ちゃんプロジェクト」が本格的にスタートしました。

 

1_20240824115701 オンラインサポート環境

 

Photo_20240824115701 理沙ちゃんの画像

 

2024年1月11日動画①.mp4 - Google ドライブ

 

Photo_20240824115702 理沙ちゃんの画像

 

2024年1月11日動画②.mp4 - Google ドライブ

 

2024年1月11日動画③.mp4 - Google ドライブ

 

Photo_20240824115703 理沙ちゃんの画像

 

Oさんは理沙ちゃん宅で訪問サポート。

山ねこたちは同時間にオンラインサポート。

宮城と茨城を繋いで、「理沙ちゃんプロジェクト」が楽しく進んでいます。

 

4月17日には、私たちの岩手の旅の帰りにMさん宅を初訪問させていただきました。

 

Photo_20240827175901 玄関に飾られていた理沙ちゃんの絵 

 

玄関には「視線入力アーティスト」の理沙ちゃんの絵が飾られていて、

実際に見る理沙ちゃんの絵に感激しました。

 

残念ながら、理沙ちゃんは事業所通所中で不在でしたが、

Oさんも同席してくださり、いろいろ意見交換できました。

 

417_20240827175801 スイッチの解説

 

417_20240827175901 スイッチの解説

 

こうして続いていた「理沙ちゃんプロジェクト」

 

8月20日に、理沙ちゃん宅に全員集合することになりました!

 

山ねこと私が理沙ちゃんに実際に会うのは初めてです!

感激のご対面です!

 

理沙ちゃんは画面越しで聞き慣れてきた賑やかな私の声を「生」で聞き、

少し緊張しつつも、いろんな姿を見せてくれました!

 

この日は、お休みを取られていたお父さんも同席されていました。

 

お父さんは初対面の私の弾丸トークに少し驚かれていたようですが、

理沙ちゃんの「楽しい」と「ワクワク」に向けて、

理沙ちゃんを囲んで、みんなで意見交換できました。

 

体験やお試しの様子を写真と動画で紹介します。

 

Photo_20240823175801 足の状態

 

Photo_20240823175903 「シーソースイッチ」の固定

 

「シーソースイッチ」設定中.mp4 - Google ドライブ

 

Photo_20240823180001 固定した「シーソースイッチ」の設定状況

 

Photo_20240823175701 足元の環境

 

Photo_20240823175901 足元の環境

 

Photo_20240823175902 足元の環境

 

 

「シーソースイッチ」試し中.mp4 - Google ドライブ

 

足の状態確認中.mp4 - Google ドライブ

 

右手「指スイッチ」試し中.mp4 - Google ドライブ

 

「顔スイッチ」の体験もしてもらいました。

 

「顔スイッチ」をApp Storeで (apple.com)

 

「顔スイッチを使ってみたい」というのは理沙ちゃんの希望でした。

お母さんもOさんも同感だったので、

まずは、お母さんとOさんに設定のしかたを解説しました。


「顔スイッチ」の設定はお母さんにやっていただきました。

 

Photo_20240823180002 「顔スイッチ」の使用環境

 

「顔スイッチ」試し中①.mp4 - Google ドライブ

 

「顔スイッチ」試し中②.mp4 - Google ドライブ

 

理沙ちゃんは、みんなの予想をはるかに超えて、

「顔スイッチ」を上手に操作していました。

 

理沙ちゃんは「視線入力アーティスト」ですし、

視線入力のゲームなど、目を使った活動を積極的にやっているので、

目の動きがとても良いこともわかりました。

 

「顔スイッチ」は昨年販売された時から

いろんな場で支援者のみなさんには紹介していますが、

今回のように実際の活用状況を見るのは初めてです。

 

こういう場面に同席できると感動します。

 

おもちゃを動かすために「顔スイッチ用MaBeee専用リレースイッチ(※)」も使いました。

 

これに「MaBeee」を入れておくと「顔スイッチ」でおもちゃを動かすことができるのです。

 

MaBeeeって?|MaBeee(マビー)

 

「顔スイッチ用MaBeee専用リレースイッチ」は

「NPO法人ICT救助隊」のサイトの中で作り方が紹介されています。

山ねこは、それを参考にして製作しました。

 

---------------------------------------

 

「NPO法人ICT救助隊」のサイト

 

NPO法人ICT救助隊 (rescue-ict.com)

 

講座フォローアップ 

難病コミュニケーションフォローアップページ

データルーム

工作

顔スイッチ用MaBeee専用リレースイッチの作り方

 

mabee_SWBox (rescue-ict.com)

 

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Oさんの理沙ちゃんへの関わりにも助けられて、

理沙ちゃんのやりたいことの実現に向けて、また一歩前進です!

 

理沙ちゃんは、今、小学2年生!

理沙ちゃんの活動は下級生からも注目されているそうです。

 

理沙ちゃんの活動はそんな後輩たちの希望や夢にも繋がるでしょう。

私たちも楽しみです!

 

「繋がりの中で生まれ、広がる世界」

 

この大切なことをみんなで共有できたことが嬉しかったです。

 

そして、何より、いっぱい笑って、楽しい時間が過ごせて嬉しかったです!

 

理沙ちゃん、いろいろありがとう!

理沙ちゃん、楽しい時間をありがとう!

 

また、訪問させてくださいね。

 

 

 

2024年8月26日 (月)

「視線入力アート」の世界の広がり

「視線入力」?!

 

山ねこ工作室のブログは愛読してくださっている人たちもいるようですし、

ブログを通して「視線入力」が何なのかを知ってくださった人もいます。

 

一方、私の友人たちの中には知らない人たちもいっぱいいます。

 

ことばとして聞いたことがあっても、

具体的にどんなものなのか知らない人もいます。

 

去年、学生時代の友人たちが宿泊で遊びに来てくれた時に、

友人たちからのリクエストで、視線入力を体験してもらいました。

 

島根大学総合理工学研究科 助教 伊藤史人さんが開発された

視線入力訓練ソフト EyeMoT シリーズの体験です。

 

ホーム | ポランの広場|福祉情報工学と市民活動 (poran.net)

 

視線入力訓練ゲーム EyeMoT 3D シリーズ | ポランの広場|福祉情報工学と市民活動 (poran.net)

 

こういう世界を全く知らなかった友人たちは驚いていました。

 

Photo_20240826181101 視線入力体験中

 

Photo_20240826181102 視線入力体験中

 

友人たちにはスイッチを使う体験もしてもらいましたが、

こういうものを使うことで生活が変わる人たちがいることを伝えると

友人たちは「知ること」や「実体験すること」の意義を感じてくれました。

 

友人たちは私たちがものづくりをしていることは知っていますが、

具体的なイメージがわかなかったようです。

 

去年、山ねこ工作室での体験をした友人たちや

7月のマジカルトイボックスのイベントに参加してくれた友人が

最近、ブログを読んでくれるようになりました。

 

ブログを読んだ友人たちは、ICTの世界の具体的なイメージがわき始めているようです。

 

今日はそんな友人たちに向けて書こうと思います。

 

もちろん、「視線入力」をご存知の人たちにも紹介したいお話です。

 

「視線入力」は「スイッチや支援機器」とはまた少し違った世界ですが、

自分自身がやりたいことを叶えるために生活の中に取り入れ、

快適で、楽しく、ワクワクする豊かな生活を叶えるという点では共通しています。

 

今日、岩手県一関市の三浦かおるさんから素敵な情報をいただきました。

 

三浦さんが送ってくださった写真(パンフレット)に掲載されているので、

フルネームでご紹介します。

 

三浦さん親子のことは、2021年8月13日 のブログに書いています。


素敵なご縁に感謝(岩手のご家族の話): 山ねこ工作室のブログ (cocolog-nifty.com)

 

三浦さんの娘さんのりんさんは「視線入力アーティスト」さんです。

 

りんさんに限らず、全国各地の「視線入力アーティスト」さんの作品は

アクセサリーや雑貨やTシャツなどに加工され、商品化されています。

 

世界に一つだけの「一品」です。

 

そんな中、今日、三浦さんから届いたのは、

何と、りんさんの視線入力アートが「振袖」になったという情報でした。

 

りんさんが描かれた作品はたくさんありますが、

その中の2点の作品が「振袖」になったそうです。

 

一つめの作品は「二十歳の振袖」

りんさんが振袖を着て迎えた成人式の時の喜びが描かれた作品です。

 

二つめの作品は「菜の花畑」

りんさんのご友人が住む青森に「OriHime」で旅した時の

菜の花畑の想い出が描かれた作品です。

 

りんさんの視線入力アートは、普段、いろんな色使いで描かれていますが、

この2点を見せていただいた時に、驚きと共に感動しました。

 

「二十歳の振袖」はりんさんの青色系の振袖の色合いそのものでしたし、

「菜の花畑」は全面黄色のまさしく菜の花畑そのものだったからです。

 

視線で絵を描くというだけではなく、

ご本人の気持ちや想いが表現されるということを

りんさんの作品を通して実感させてもらった印象に残る作品でした。

 

その作品が「振袖」として誕生したのですから、感激もひとしおです。

 

誕生した振袖を含め、9月6日(金)~9日(日)に

龍ヶ崎市にある「佐沼屋呉服店」で展示会が開かれるそうです。

 

掲載している写真は三浦さんから届いたものです。

 

Photo_20240826181201 「振袖の展示会」のパンフレット

 

Photo_20240826181202 「振袖の展示会」のパンフレット

 

Photo_20240826181203 「二十歳の振袖」の振袖

 

Photo_20240826181204  「二十歳の振袖」の振袖



Photo_20240826181205 「菜の花畑」の振袖

 

Photo_20240826181301 「菜の花畑」の振袖

 

佐沼屋呉服店 2024年9月催事_一般HP (sanumaya-kimono.com)

 

サイト内に詳細が書かれています。

展示会の期間中に来店する場合は、申込みをするそうです。

 

あいにく、三浦さんたちはどうしても行けないご事情があるとのことで、

とても残念がっていらっしゃいました。

 

「佐沼屋呉服店」は車いすユーザーの方の相談にのってくださるそうです。

 

三浦さんはりんさんの成人式用の着物の相談にのってもらえるお店を探し回り、

茨城県の龍ヶ崎にたどり着いたそうです。

 

三浦さんにそんなお話を伺うまで、私は知りませんでした。

 

車いすユーザーに限らず、

障害をおもちでも「やりたいこと」や「叶えたいこと」があります。

 

着物を着たいという想いを叶えたい人たちがいることは私も知っています。

着付けのしかたに工夫もいるでしょう。

 

そういうことも含め、相談にのってもらえるお店があるのは嬉しいことです。

そんなお店が、茨城県にあることを知り、とても嬉しくなりました。



成人式・二十歳の最新振袖レンタル・販売なら佐沼屋呉服店 (sanumaya-furisode.com)

 

車椅子をご利用の方へ - 佐沼屋呉服店|振袖 (sanumaya-furisode.com)

 

 

今回の情報は「振袖の展示会」です。

 

振袖に興味のない人たちや

着物にはあまり関係ないわという人たちもいらっしゃるかも知れませんが、

茨城県にこんなステキなお店があるということを知り、

これが出会いのきっかけになるかもと思い、紹介することにしました。

 

幼児期や学齢期とは違う生活スタイルに変わり、思考や好みも変わり、

ご本人が求めるものも変わってきていると感じる人たちもいるでしょう。

 

私たちがお手伝いさせていただいている人たちも成人期になった人たちが増えました。

 

そんな彼ら、彼女たちの生活の一部でもご一緒していると、

今まで以上に、また新たなことに出会い、気づき、学ぶことが増えました。

 

私たちもりんさんが描いた作品がどんな振袖になっているのか、

「生の振袖」を拝見したくて、来店の申し込みをしました。

 

私は振袖を着る年齢ではないですし(そんなことはわかってる…爆笑)、

誰かのために、購入するとかレンタルするとかいう環境にはないですが、

三浦さんによると、とても素敵な社長さんご夫妻だそうで、

淳子さんと仲良くなれそうですよ…な~んて言われているので、来店するのが楽しみです。

 

私たちのことも、すでに社長さんにお伝えくださったそうです。

 

日頃なじみのない着物の世界で遊んでこようと思います。

いえ、遊ぶなんて、失礼ですね。

 

お店に出向きたい気持ちがやまやまなのに出向けないという

りんさんとご家族の代わりに、しっかり拝見してきます。

 

「視線入力アート」の世界は、どんどん広がっています。

他の人たちの世界も紹介できたらいいなぁと思っています。

 

 

2024年8月16日 (金)

「山ねこ工作室であそぼ~みーちゃんの音楽活動を一緒に楽しもう~」の報告

定期的ではないけれど、「何か」あると「山ねこ工作室であそぼ」を企画します。

 

その「何か」とは、いつ、どこで、どんな形で出会うかわかりません。

「何か」と出会っても、イベントを企画する必要はないし、

イベント企画に繋がるとは限りません。

 

それでも、「何か」あると企画したくなるのは、

私の「遊びたい」という想いが強いからだと思います。

 

今回は山ねこ工作室で元々「ミニ支援機器展」の予定があり、

それに合わせて「スペシャル企画」を立てることになったのです。

 

まず、「スペシャル企画」の経緯を書こうと思います。

長文ですが、私はこの経緯がとても重要だと思っています。

 

「スペシャル企画」はあることがきっかけでした。

 

3月に開かれたワークショップとミニ展示&体験会で、

「改造した電動カプチーノミキサーを使った楽器演奏を見た」と言って

あるお母さんからメールが届きました。

 

娘さんのみーちゃん(※)が自宅でスイッチを使った音楽活動をしているとのことで、

「改造した電動カプチーノミキサー」がほしいという依頼でした。


※ご本人の希望で「みーちゃん」と表記します。


みーちゃんは特別支援学校の高等部2年生です。


お母さんとメールのやり取りをしている中で、

「自宅でのスイッチを使った音楽活動」の詳細がわかりました。

 

みーちゃんは年長児から地元の大学の学生さんの卒業研究のモニターとして、

学生さんと共にスイッチを使った音楽活動をしているとのことでした。

 

週1回、学生さんがみーちゃんの家を訪問され、約1時間活動しているそうです。


関わってきた学生さんは卒業前に、次年度の新たな学生さんに引き継ぎ、

その活動は10年間続いているとのことで、

今年度、その活動は11年めに入ったそうです。

 

お母さんからそんなお話を伺い、私の心が躍りました!

 

そこで、製作や改造を済ませたものをお送りしてしまうより、

事前に、みーちゃんを交えて実際に試していただく方が良いと思い、

その提案をしました。

 

お母さんもその提案を喜んでくださり、日程調整後、

一緒に活動している学生さんも同伴して来宅されることになりました。

 

学生さんはスイッチにも興味があるとのことで、

いくつかピックアップして紹介することにしました。

 

Photo_20240816095601 準備したスイッチや支援機器

 

Photo_20240816095602 準備したスイッチや支援機器

 

初対面だったので、みーちゃんは初めは少し緊張していましたが、

学生さんもいたので、あっという間にリラックスしてきました。

 

普段みーちゃんが使っているのはジェリービーンスイッチです。

 

スイッチ活動用に作ってもらったヘッドレストを車いすに取り付け、

そのヘッドレストにスイッチを貼り付けて活動しているそうです。

 

でも、その日は学校用の車いすだったため、ヘッドレストが取り付けられませんでした。

やむを得ず、スイッチは学生さんが手で持つことになりました。

みーちゃんはデモ用の「改造電動カプチーノミキサー」を使って、

学生さんと一緒に演奏を始めました。

 

みーちゃんは頭の左右の動きを利用して、ジェリービーンスイッチを押します。

みーちゃんがスイッチを押すと「改造電動カプチーノミキサー」が動き、太鼓が鳴り、

みーちゃんは満面の笑顔になりました。

 

Photo_20240814142501 みーちゃん演奏体験

 

みーちゃん演奏体験①.mp4 - Google ドライブ

 

初めての場所、初めての人、初めての体験…

みーちゃんは「初めてづくし」でしたが、

普段から一緒に楽しんでいる学生さんがリラックスされていて、

学生さん自身が楽しんでいらっしゃる様子に安心したのでしょう。

 

みーちゃんの演奏と共に、みんなの笑い声が部屋中に響きました。

 

その後は、普段の流れに近い形で、みーちゃんの音楽活動が始まりました。

 

みーちゃんは頭を左右に振り、左右のスイッチを押し分けて、演奏していました。

 

Photo_20240814142601 みーちゃん演奏体験

 

Photo_20240814142602 みーちゃん演奏体験

 

みーちゃん演奏体験②.mp4 - Google ドライブ

 

「改造電動カプチーノミキサー」とスイッチの組み合わせが、

こんなにも楽しく、ステキな演奏に繋がるとは思いもしていなくて、

山ねこも私も感動しました!

 

やっぱり、「スイッチひとつで広がる世界」は

人の数だけあるんだなと実感しました。

 

みーちゃんは活動を始めた当初からジェリービーンスイッチを使っていますが、

当日の車いすにはスイッチを使うためのヘッドレストが取り付けられないことがわかりました。

 

そこで、環境が違う時にも使えるスイッチも検討することになり、

私たちから「クリップ式の棒スイッチ」を提案しました。

 

実際に使ってみないとわからないので、

デモ機の「クリップ式の棒スイッチ」を貸し出し、試していただくことにしました。

メールのやり取りだけではわからないこと、気づかないことがあります。

 

こうして親子で来宅してくださり、学生さんと共に意見交換できて本当に良かったです。

 

その後、ご自宅でのお試しの報告と「棒スイッチ」の製作依頼を受け、

改造した「電動カプチーノミキサー」と共に、ご自宅にお届けすることになりました。

 

お届けの日は、学生さんとの活動日。

 

活動開始までの環境設定から活動終了までの様子を見せていただきました。

 

活動前にみーちゃんの胸に「ワイヤレス生体センサー」を貼りつけ、

活動中の心拍データがパソコンに記録されるようになっていることには驚きました。

 

音楽活動は設営されたビデオで終始録画されます。

 

学生さんとみーちゃんがやり取りを楽しみながらの音楽活動ですが、

そうしたデータを残し、活動後にデータの分析と共に論文として残すという

学生さんたちの取り組みに感動しました。

 

みーちゃん親子にも、学生さんにも了承を得ているので、写真と動画を紹介します。

 

Photo_20240814144301 活動環境

 

Photo_20240814144302 セッティング中

 

活動の流れをピックアップして動画撮影させていただきました。

 

学生さんが準備された2つの楽曲から、みーちゃんが好きな楽曲を選び、

選んだ楽曲に合わせて、2種類の楽器を自由に演奏するという流れです。

 

IMG_5269.MOV - Google ドライブ

IMG_5273.MOV - Google ドライブ

IMG_5274.MOV - Google ドライブ

 

私たちの知らない楽曲ですが、高校生や大学生にはなじみのある楽曲なのでしょう。

 

「2つの中から好きな方を選んで」と言われても、

どちらも大好きな楽曲の場合、みーちゃんはなかなか選べないようです。

 

悩んでいることが、みーちゃんの表情や動きから伝わってきて、嬉しかったです。

 

学生さんはみーちゃんがどっちにしようか悩んでいる時も、

いつも根気強く待ってくれているそうです。

 

「みーちゃんが選ぶ」ということをとても大切にされているんだなと思いました。

 

いつものジェリービーンスイッチでの演奏を終え、

納品した棒スイッチでの演奏も試すことになり、山ねこもセッティングを手伝いました。

 

みーちゃんは山ねこの登場に少し戸惑った様子も見えましたが、

初対面ではないですし、私たちの対応をよく理解してくれていて、

優しいまなざしで受け止めてくれていました。

(山ねこ、良かったね!)

 

Photo_20240814144303 棒スイッチセッティング中

 

Photo_20240814144401 棒スイッチセッティング中

 

31aa95f7-5878-493f-a6b7-b1cff6a89594.mp4 - Google ドライブ

 

IMG_5278.MOV - Google ドライブ 

 

実際の活動と演奏を視聴し、山ねこ共々感動しました!

 

学生さんの声かけに応答し、音楽を一緒に楽しむみーちゃんの様子をみることができ、

お2人の音楽活動の時間を共有できて、本当に嬉しかったです!

 

納品した棒スイッチもうまく使えることがわかり、安心しました。

 

活動終了後のフリートークでも感動するお話がいっぱい聞けました。

 

こんな素敵なみーちゃんの音楽活動ですが、

研究発表や卒業論文という形になるだけで、

実際の活動を他の学生さんたちに見てもらうことはないそうです。

 

そんな話を聞き、また私の心が動きました!

 

みーちゃんと学生さんとの音楽活動を他の人たちにも見てもらいたい!

 

もし、そういう場を用意すれば実現可能か?

 

みーちゃん親子と学生さんにそんな提案をしました。

 

私の提案の裏(笑)には、その時、すでに日にちも決まっていた

山ねこ工作室での「ミニ支援機器展企画」があったからです。

 

その日に合わせて企画したら、きっと楽しい時間になる!

私の妄想(笑)が広がりました!

 

無茶ぶりとも言える提案でしたが、

3人から「ぜひやりたい!」というお返事をいただきました。

 

ただ、毎回学生さんが訪問時に持ち出されている機材類は大学の備品です。

企画を具現化するためには、

みーちゃんのお家以外の場所に大学の備品を持ち出せるかどうかの確認が必要です。

 

私はそんなことも考えず、想いのまま提案してしまうところがあります(苦笑)。

 

その後、お母さんと学生さんが大学側に経緯と共に確認をしてくださり、

大学側からご承諾をいただくことができました。

 

こうして「スペシャル企画」が進められることが決まったので、

お母さんにはみーちゃんが活動しやすい時間帯を提示していただき、

当日のタイムスケジュールを検討することになりました。

 

みーちゃんが安心して参加できるためには、どんなことに配慮し、

どういう進め方をすれば良いかも細かく意見交換しました。

 

メールでのやり取りを何度かした後、最終打ち合わせとして、

7月9日にご自宅を訪問させていただくことになりました。

 

その日も学生さんとの活動日でした。

 

みーちゃんは、体調等、日によって活動の様子が違うこともあるようですが、

前回、訪問させていただいた時同様、楽しい演奏を聴かせていただけて嬉しかったです。

 

この日、みーちゃんが選んだのは「ぶりんばんばんぼん」という楽曲でした。

これまた、私たちは知らない楽曲でしたが、リズム感のある楽しい楽曲で、

演奏中のみーちゃんも楽しそうでしたし、私たちも楽しかったです。

 

att.xu9BncXwQfqutgmdt45aWMN74RCS2Rfh3JCy_rN_gdo.MP4 - Google ドライブ

 

お母さんの心配事としてはあまり大人数だとみーちゃんが緊張してしまうため、

参加人数は多過ぎないように配慮してほしいとのことでした。

 

場所は山ねこ工作室と言っても、一応、一般的な住居です(笑)。

 

お誘いする人数には制限があるので、10人くらいまでと決めました。

 

みーちゃんに関わりのある人を中心に、

この活動をお伝えして興味を持ってくださった人たちを選び、

お誘いすることにしました。

 

みーちゃんの音楽活動には、今関わっていらっしゃる学生さん以外に、

昨年度まで関わられた元学生さんも参加してくださることになりました。

その元学生さんは今春から特別支援学校の新任教員とのことです。

 

そんな経緯で迎えた待ちに待った7月27日の土曜日。

 

参加者は私たちを含め8名。

みーちゃんたち4名と合わせて、総勢12名での活動となりました。

 

活動の様子は写真と動画で紹介します。

 

Photo_20240814150301 手づくりの垂れ幕

 

Photo_20240814150302 予定表

 

私たちがご自宅で体験させていただいたように、

この日も、活動の準備から見せていただく流れにしていました。

 

Photo_20240814150401 活動準備中

 

Photo_20240814150303 みーちゃんスタンバイ

 

Photo_20240814150304 みーちゃんスタンバイ

 

Photo_20240814150501 呼名

 

音楽活動のスタートは「呼名」から。

学生さんの呼びかけに笑顔と大きな声で返事をしていました。

 

ただ、静まりかえった空気感を感じたみーちゃんは緊張も高まったのでしょう。

学生さんの声かけに応答するものの、なかなか活動を始められません。

 

参加者がそんなみーちゃんの様子を察して、立ち上がったり、少しお話をしたり、

部屋の隅に展示されているスイッチや支援機器をみたり…、

みーちゃんに一点集中という空気感を変えてくださいました。

 

学生さんもきっと緊張されていたと思いますが、

みーちゃんへの声かけはいつもと変わらず、参加者のそんなフォローもあり、

みーちゃんの緊張も少しずつほぐれ、活動が進みました。

 

みーちゃんが場の空気の違いをよくわかる子だということが、

お母さんにも学生さんにも参加者にもよくわかりました。

 

私たちがそういうことに気づくことがとても重要なんだと思います。

 

活動が進み、演奏が始まった頃から、参加者はさりげなく席に戻りました。

 

Photo_20240814150502 音楽活動中

 

Photo_20240814150601 音楽活動中

 

Photo_20240814150602 音楽活動中

 

この日の楽曲も「ぶりんばんばんぼん」でした。


みーちゃん演奏.mp4 - Google ドライブ


活動が終わった後の小休止タイムに、

参加者の一人が前日届いたばかりという「EyeMoTソニック」を見せてくださいました。

 

島根大学総合理工学部機械・電気電子工学科の助教、伊藤史人さんが開発・製作された

「EyeMoTソニック」という「音楽に反応する振動クッション」です。

 

【10台限定】触覚フィードバック装置「EyeMoTソニック」を頒布いたします | ポランの広場|福祉情報工学と市民活動 (poran.net)

 

【EyeMoTソニック】時代は「触覚」へ! | ポランの広場|福祉情報工学と市民活動 (poran.net)

 

みーちゃんが使っていたスイッチと繋ぎ、みーちゃんにも体験させてくださいました。

 

みーちゃんにとってはまたもや「初体験」!

 

私はちょっとドキドキしていましたが、みなさんの和やかな雰囲気の中で、

みーちゃんも試してくれました。

 

みーちゃん振動スピーカー体験①.mp4 - Google ドライブ


みーちゃん振動スピーカー体験②.mp4 - Google ドライブ


みーちゃん振動スピーカー体験③.mp4 - Google ドライブ

 

音楽はいいなぁ!

初対面の人たちも巻き込んで、楽しい場に変えてくれるのですから。

 

交流会では、お母さんが10年間撮りためていた音楽活動の動画を編集したビデオを

視聴させていただきました。

 

Photo_20240816173501 交流会

 

Photo_20240816173502 交流会

 

参加者の中には、みーちゃんが小学部時代に担任をしていた人もいたので、

その頃のみーちゃんの姿が映った時は懐かしんでいらっしゃいました。

 

スイッチの設定のしかたや活動の進め方も歴代の学生さんによって違いますが、

過去の活動を引き継ぎ、みーちゃんに正面から向き合って、

みーちゃんと一緒に楽しむというスタイルは変わりません。

 

一つの同じ活動を地道に続けていくことの意義を感じ、

そんな取り組みの中で、みーちゃんが成長してきたことがわかり、感無量でした。

 

参加者それぞれの予定で、三々五々退室されましたが、

堅苦しい雰囲気ではない交流会の中で、みなさん、自由に交流されていました。

 

会話の中で、いろんな「ご縁」が紐解けた人もいたようです。

 

いわゆる「セミナー」のようなイベントではなく、

「あそぼ」の持つ「ラフさ」をみなさん楽しんでくださり、

その中でも、私たち一人一人がたくさんの気づきや学びを得られたかなと思います。

 

活動後、みなさんが回答してくださったアンケートから抜粋して紹介します。


ここから-------------------------------

 

●特に印象に残ったこと

 

・みーちゃんの表出が分かりやすくて、やりとりしているなぁと感じました。


・みーちゃんが楽しんで音楽を奏でていたのが印象的でした。

 交流会で現職の先生方のお話を聞くことが出来てよかったです。


・みーちゃんの活動に様々な学校の先生が助言してくださり、

 興味を持っていただき、様々な質問をしてくださり嬉しかった。

 

・山ねこさんが、新しいスイッチの開発をされていたこと

 振動スピーカーを受け入れてきたこと

 長い期間の動画の記録をみることができたこと

 山ねこ工作室を通して、縁がつながること

 

・振動スピーカーを使った時のみーちゃんの様子の違いがはっきりと分かり、

 左右のスイッチを試そうとする姿を見ることができたこと

 

・みーちゃんが、場が読める子なんだと改めて思いました。

 かなり蒸し蒸しジメジメだったのに、いつもは反りまくるのに、やりきる事が出来ました。

 

●感想

 

・いつもフレンドリーでアットホームな山ねこ工作室さんに心より感謝しています。

 もっと多くの茨城県の特別支援学校教員に参加してもらえると良いと思いますが、

 キャパの問題もありますので、あまり無理なことは言いません。

 それ以上に続けていただくことが大切かなと思います。

 

・客観的に、支援者がお子さんとやりとりしながら活動する様子をじっくり見ることができ、

 スイッチの種類、設置位置、言葉かけなど自分でも色々考える機会となりました。

 ありがとうございました。

 

・いつも素敵な機会を作ってくださり、ありがとうございます。

 

・今回は、みーちゃんのかかわり手として、参加させていただきました。

 このような貴重な経験をさせていただき、とても感謝しています。

   演奏会と交流会、どちらも勉強になることが多く、

 今後の自分の人生において大きな財産になると思います。

 本当にありがとうございました。

 

・山ねこさんが作っているような支援機器を初めて見ることができました。

 また、休日にも関わらず、県内の先生方が自主的にこのように集まって

 勉強されていることを知ることができました。

 私も明日から頑張ろう、と刺激になりました。

 このような機会に参加できたことを宝物にしてこれから頑張りたいと思います。

 ありがとうございました。

 

・自由な発想で、楽しいことがやりたいです。

 

・大学生と一緒に学び続ける機会を作れたことは、

 みーちゃんにとっていろいろな人とのかかわりを学ぶことができ、

 今後も広がりがみられるように感じました。

 

・研究に即した取り組みだと思いますが、

 いろいろな視点で見て展開を考えると、もっと違った発見があるように感じました。

 

・最初のみーちゃんは、静まりかえった雰囲気にピクリとも動かなかったが、

 先生方がみーちゃんを引き出してくれる雰囲気を作り出してくれた。

 さすが教育者と思いました。

 本当にみーちゃんみたいな子は雰囲気に左右されがちですが、

 皆様があの柔らかな雰囲気を作ってくださったのだと感謝しております。

 


-------------------------------ここまで

 


「みーちゃんの音楽活動を一緒に楽しもう」の様子が

少しでもたくさんの人たちに伝わることを願っています。

 

「山ねこ工作室であそぼ」は、はじめに書いたように、いつ、どこで、何に出会い、

その「何か」が「ご縁」で繋がり、生まれる場です。

 

「ご縁」を大切にして生きていれば、新たな「ご縁」に繋がり、

ワクワクする時間や場に繋がることを今回の活動で再確認できました。


最後になりましたが、

私の無茶ぶりにこたえてくださったみーちゃんとお母さん、

学生のAさん、今まで3年間関わってこられたMさん、

私たちの願いを叶えるために機材の貸し出しをご承諾してくださった大学のみなさん、

本当にありがとうございました。

 

お母さんが展示・体験会で「改造電動カプチーノミキサー」を見て、

連絡をくださったことからこんな素敵な場と出会いに繋がったことに

心から感謝しています。

 

参加してくださったみなさんにも感謝しています。

 

クーラーをつけていても、熱気と暑さで室温が下がらず、

「あつい」中での活動になりました。

 

きっとお疲れもあったと思いますが、

みなさんと過ごした時間はそれぞれの心に残る時間になったかなと思います。

 

本当にありがとうございました!

 

 

2024年8月11日 (日)

山ねこ工作室は「大人の遊び場?!」(笑)

自宅に「しゃれ」で山ねこ工作室を作り、

オープニングセレモニーをしたのが、1997年8月16日。

ちょうど、27年前です。

 

当時は、近所の友人親子との遊び場でした。

 

山ねこ工作室 (coocan.jp)

 

写真に写っている幼児や小学生もみんな成人し、パパやママになっています。

 

開設から年月を重ね、山ねこ工作室で作るものの中にスイッチや支援機器が加わり、

遊び場に集まるメンバーも変わってきました。

 

子どもたちの遊び場というイメージは今もありますが、

どちらかというと「大人の遊び場」として広がってきています。

 

一緒に楽しい時間を過ごし、大笑いしながら遊ぶのは、

昔も今も変わらないので、子どもや大人という言い方も不要かも知れません。

 

何と言っても、私が「永遠の3歳児」と言われているのですから…。

 

前置きはこれくらいにして、今日は嬉しい報告です。

 

「福岡の福島さん」が山ねこ工作室に遊びに来てくださいました。

 

福島さんはご自身のFacebookの中で、

「山ねこ工作室さんを独り占めというめっちゃ楽しく充実した時間でした。

茨城サイコー!」と書いてくださっています。

 

私たちの方こそ、福島さんを「二人占め」させていただける時間でした。

 

そんな嬉しいコメントの後、何と何とブログにも書いてくださいました。

 

「やっぱスゴいわ!山ねこ工作室さん」という表題で、

①から⑤まで「シリーズもの」のように書いてくださっています。

 

褒めてくださっているところも多く、気恥ずかしいところもありますが、

写真や動画を添えて、とてもわかりやすい解説をしてくださっています。

 

今まで製作してきたスイッチや支援機器だけでなく、新作もあります。

 

製作した山ねこはホームページ等で紹介したり、解説したりしていませんし、

私も使い方がよくわかっていないスイッチや支援機器もあります。

 

そういう意味では、福島さんのわかりやすい解説で私の理解に繋がったものもあります。



やっぱスゴいわ!山ねこ工作室さん①〜振動機能を付けたアクセシビリティスイッチ : Sam's e-AT Lab (blog.jp)

 


やっぱスゴいわ!山ねこ工作室さん②〜歯ブラシキャップ型スイッチを下向きにしても落ちないようにする工夫 : Sam's e-AT Lab (blog.jp)

 

 

やっぱスゴいわ!山ねこ工作室さん③〜ATOMS3を利用したタッチセンサースイッチの進化形 : Sam's e-AT Lab (blog.jp)

 

 

やっぱスゴいわ!山ねこ工作室さん④〜ATOM S3を利用したBluetoothスイッチ・インターフェイス : Sam's e-AT Lab (blog.jp)

 

やっぱスゴいわ!山ねこ工作室さん⑤〜教室の中で存在感を目立たせるためにピンポンブザーを元に作られたピンポンVOCA : Sam's e-AT Lab (blog.jp)

 


こうして改めて読むと、「福島さんはすごいなぁ!」と思います。

 

福島さんと過ごした2日間は、スイッチや支援機器そのものの話よりも、

スイッチや支援機器にまつわるエピソードや体験談の語らいがメインでした。

 

特別支援学校の教員としての現役時代から退職後のお仕事の中で、

たくさん経験してこられたエピソードや体験談を伺うことができました。

 

私たちもまた、開発や製作までのエピソードや体験談をお話しできました。

 

 

「スイッチひとつで広がる世界」

 

そんな語らいがいっぱいできたことが一番の喜びでした。

 

福島さんは私たちのことを「やっぱスゴいわ!」と表現されていますが、

そんな貴重な語らいができた福島さんとの2日間こそ、

「やっぱスゴいわ!」と思います!

 

イベント会場での展示&体験会でも、自宅での展示&体験会でも、

私たち自身が「楽しい」や「ワクワク」を語り合い、共有し合えるのが

何より大切なことだなぁと再認識しました。

 

撮らせていただいた福島さんの写真や動画は掲載OKとのことなので、一挙公開します。

 

同席した人たちも写っています。

 

Photo_20240811174401 スイッチ&支援機器の体験

 

Photo_20240811174501 スイッチ&支援機器の体験

 

Photo_20240811174502 スイッチ&支援機器の体験

 

福島さん動画①.mp4 - Google ドライブ

 

Photo_20240811174503 スイッチ&支援機器の体験

 

福島さん動画②.mp4 - Google ドライブ

 

Photo_20240811174602 スイッチ&支援機器の体験

 

Photo_20240811174603 スイッチ&支援機器の体験

 

3_20240811174701 記念写真

 

Photo_20240811174702 iPadでの視線入力の体験

 

Photo_20240811174601 スイッチインターフェイスの体験

 

福島さん動画③.mp4 - Google ドライブ

 

福島さん動画④.mp4 - Google ドライブ

 

Photo_20240811174701 スイッチ&支援機器の体験

 

福島さん動画⑤.mp4 - Google ドライブ

 

 

みんな笑顔がはじけています!

 

大人が思いっきり楽しみ、遊ぶことが大切だなと実感できます。

 

福島さんはFacebookでこんなコメントをされていました。

 

「こうして画像を見てみると、

はしゃぐ私を山ねこさんが慈愛に満ちた表情で見守ってくださっていることがよく分かります。

山ねこさん=兄、私=弟みたいな構図ですね。」…と。


山ねこと福島さんが兄弟なら、

私は2人を見守り、喜んでいる姉ですね。

 

こういう「姉兄弟」〜いいなぁ!

 

山ねこ工作室は「大人の遊び場」

 

遊びに来たいという人!

 

どなたも決してご遠慮はありません。

一緒に遊びましょう!

 

いえ、私と一緒に遊んでください(笑)!

 

 

2024年8月 9日 (金)

7月20日のマジカルトイボックスのイベント参加報告② ~50年来の友人が初参加~

今年は嬉しいことに、50年来の友人Tが参加してくれました。

 

友人Tに案内できたのは締切間際だったのですが、

定員100名まで「あと2名」というところで申し込めたようです。

 

友人Tはこういう世界には殆ど関わりがありません。

 

50年来の学生時代からの別の友人が「山ねこ工作室のブログ」の愛読者で、

彼女を通して「マジカルトイボックスの魅力」が友人たちに伝えられ、

「参加できる人は参加するといいよ~!」と後押ししてくれたのです。

 

友人Tは山ねこと私が長年楽しんでいる世界を知りたくて、

参加してくれることになりました。

 

私からは異分野の人でもマジカルが楽しめる場だと伝えたので、

友人Tはとても興味を持ってくれました。


他の友人たちからは「マジカル参加レポート」を懇願されていたので、

友人Tは参加後、すぐにレポートを提出してくれました(笑)。

 

友人Tの了承を得たので、ここで紹介しておきます。

 

友人Tの「マジカル参加レポート」です。

 

友人Tのレポートの中には私たちに特化したような報告もありますが、

その点は、ご理解ください(苦笑)。

 

ここから--------------------------------------

 

7月20日「マジカルトイボックス」のイベントに行ってきました。

 

講師の廣瀬元紀さんは大阪の方で、内容もですが、話もとても楽しく聞けました。

 

いつもは家族で講演されるそうですが、この日は奥さまは大阪からの参加。

 

演台にある「奥さまロボット」で、会話のやり取りは想定できたけど、

ロボットのそばのプラスチックハンマーを使って

遠隔操作でポンと突っ込みをいれられたのは驚きでした。

(そんなことできるんや~)

 

内容の詳細は書かへんけど、

一番心に響いたのは障害のある息子さんのおもちゃや機具を製作してはりますが、

親が考えて「息子にとっていいもの」ではなくて

「当事者の具体的な困り事や必要とするもの」に寄り添っていらっしゃることです。

 

私も子ども相手に仕事をしてきたけど、こうするのがいいよね、とか、

大人目線、自分たち目線でやってきたことが多かったと思う。

 

私がこれから今日のことで何かを製作するということはないかも知れへんけど、

無駄にすることなく、違った形で広げていければと思う。

 

続いて展示。

 

会社関係も含めて18の団体が出展されていました。

それぞれの紹介は省いて・・・。

 

とにかく「山ねこ工作室」のところだけ雰囲気が違ってた。

 

何と言っても集まっている方が楽しそうで明るい!

 

これは二人の人柄、そして一番は淳ちゃんの笑顔!

 

「これすごい!」「おもしろい!」と、本当に楽しそうな会話が飛び交ってた。

 

淳ちゃんの写真のまま。

皆さんの想像通り!! 

 

以上

 

--------------------------------------ここまで


個人的に、私宛に届いたメールも紹介します。


ここから--------------------------------------

 

今日はとてもいい時間過ごしたわ。

 

他のところも体験したよ。

障害のある方が楽しそうに体験してるのをみてた。

 

淳ちゃんのポロシャツが可愛いなあと思っててん。

ポロシャツは淳ちゃんがデザインして自分で作ったんかなと思ってた。

なんかプリントとかもできそうやったから。

 

--------------------------------------ここまで

 

友人Tとの再会は楽しみにしていたけれど、

予想を超える来場者の多さとその対応がめいっぱいだったので、

殆ど会話することができませんでした。

 

それでも、彼女を誘って良かったと思いました。

友人Tのレポートもとても嬉しかったです。

 

特に、気づいてほしいことや

私たちだけでなく関係者の人たちが大切にしたいと思っていることが

初参加の友人Tに伝わっていたことが何より嬉しかったです。

 

友人Tも私の友人たちも、友人Tのレポートの中に書かれていた

「奥さまロボット」や「プラスチックハンマーの遠隔操作」のことは

何のことかわかりません。

 

このブログを読んでくださっている人たちの中にも、

何のことかわからない人たちもいらっしゃるかも知れません。

 

そこで、補足します。

 

ここから--------------------------------------

 

●「奥さまロボット」について

 

分身ロボット「OriHime」です。

 

この場に参加できない、遠く離れた仲間に簡単に”来てもらう”事ができる

遠隔操作ロボット、それが「OriHime」です。

 

詳細は以下のサイトに書かれています。

 

分身ロボット「OriHime」 (orylab.com)

 


●「プラスチックハンマーの遠隔操作」について

 

講師の廣瀬さんが作られた「アームワンダ(※)」に

叩くとピコピコという音のなるプラスチックハンマーが取り付けてあります。


※アームワンダ 紹介動画

 

【スイッチひと押しで「できる」】楽器&ライフアシスト『アームワンダ』 (youtube.com)

 

【アームワンダ×EyeMoT】「見るだけ」で楽器を鳴らせる! 視線操作でリアルな楽器のかんたん演奏体験へ (youtube.com)

 


遠隔操作はどうやってされていたのか、近くでみていないので私もわかりません。

 

多分「EyeMoTボックス」を使って操作されていたのだと思います。

 

「EyeMoTボックス」のことは、以下のサイトに書いてあります。

 

EyeMoTボックス 4ch版|みやびProjectショップ (miyabiproject.com)

 

--------------------------------------ここまで

 


頼りない私なので、充分な補足ではありませんね(苦笑)。

 

でも、廣瀬さんのセミナーが、会場中、感動と笑いに包まれていたこと、

機器展示が楽しい空気感の中で繰り広げられていたことなど、

「マジカルは楽しい!」を友人Tにも体感してもらえて、本当に良かったです!

 

「マジカルは楽しい!」を体感した友人Tは、

きっとまたいつかどこかで、こういう場に参加してくれることでしょう。

 

セミナーの休憩時間に、私たちと関わりのある親子を友人Tに紹介しました。

 

友人TはAさんの車いすに取り付けられたものに興味津々でした。

 

Photo_20240809175201 Aさんの車いすのフットレスト

 

Photo_20240809175202 Aさんの車いすのフットレスト

 

友人Tと共に、Aさんのお母さんの説明を聞きました。

 

最近、手だけではなく、足でもスイッチ操作できるようにしてあるそうです。

Aさんの車いすは、以前にも増して画期的に進化していました。

 

短時間でしたが、友人TはAさんとじゃんけんを楽しみました!

 

まさしく、友人Tにとって最大の初体験でした!

 

Photo_20240809171401 来場者のAさんとじゃんけん体験

 

じゃんけん.MOV - Google ドライブ

 

 

友人Tのように異分野かも知れない人たちが気楽に参加できて、

障害の有無に関係なく、楽しく交流し、「楽しい!」「嬉しい!」を共有し合えたら、

その出会いと繋がりが明るい社会に繋がっていくと私は信じています。

 

「7月20日のマジカルトイボックスのイベント参加報告」は以上です。

 

 

2024年8月 5日 (月)

7月20日のマジカルトイボックスのイベント参加報告① ~製作講座用キット提供とブース出展~

7月の活動報告ですが、備忘録として…。

 

夏が近づくと、マジカルトイボックスのイベントが近づき、ワクワクします。

そんなふうに我が家にとっては恒例化している夏の参加行事です。

 

今年は案内告知の前、事務局から2点依頼が入りました。

 

2月に入った依頼は「製作講座用のキット提供」です。

 

1月の製作講座で提供した「カードケース型タッチスイッチ」が好評だったらしく、

それを「ミニ製作講座」の題材にしたいということでした。

 

当初、個数はわからず、希望者の申込み状況に応じて作るとのことでした。

 

「製作講座用のキット提供」は2月段階で個数は未定でも、

7月20日のイベントまで日程に余裕はあるので、山ねこは引き受けました。

 

この依頼だけでなく、同時進行で、他からの製作依頼もあったので、

山ねこは納品期日を踏まえて「TODOリスト」を作り、

段取りよく作業を進めていました。

 

内容は全く違いますが、私も「TODOリスト」は作ります。

 

「TODOリスト」を作って作業内容を整理すると、

優先順位が明確化するし、効率よく作業を進められます。

 

効率よく作業を進められると、変な焦りやイライラもなく、

心身共に平穏が保てます。

 

山ねこの製作物の場合、困るのは部品の在庫状況に左右されることです。

 

部品の確保が遅れると作業に影響してしまうので、

早めに店舗の在庫状況を調べ、発注から納品までの日程を踏まえて、

作業手順を変えていました。

 

個数が多いものは「一人ベルトコンベアー方式」で進めていました。

 

私は作業工程を時々記録するくらいでした。

 

7月4日に、39個のキットと見本用の完成品を2個送りました。

 

4月に入った依頼は「ブース出展」です。

昨年に続き、今年も出展してほしいとのことでした。

 

「ブース出展」は来場者の人たちと楽しい時間が過ごせるので、

よほどのことがない限り、引き受けています。

 

ただ、製作講座の時間帯が「ブース出展」の時間帯と重なるため、

私には一抹の不安がありました。

 

製作講座に山ねこの手が取られた場合、私一人でブースでの対応はできません。

 

製作講座はスタッフのみなさんが対応してくださると聞き、安心しました。

 

今回の出展は、新作のスイッチや支援機器を中心に

山ねこが厳選することになりました。

 

マジカルのイベントは初参加の人たちもいらっしゃるので、

昨年の動向も踏まえて、厳選したようです。

 

もちろん、常連の参加者もいらっしゃいます。

 

ご家族で参加される人たちもいらっしゃるので、

同じスイッチでもバージョンアップした点や活用のしかたを紹介し、

ブースで一緒に楽しめるように準備しました。

 

私は山ねこに頼らず、自分が説明できるものを選び、

それらを通じて、提供した人たちのエピソードを伝えようと思いました。

 

 

mtb53イベントチラシ表裏.pdf - Google ドライブ

 

マジカルトイボックス第53回イベント展示団体一覧 | kintaのブログANNEX (cfbx.jp)

 

こうして迎えた7月20日当日。

 

東京は35度の猛暑・酷暑の予報が出ていたので、

会場入りするまでに倒れないように工夫して向かいました。

 

会場には長年見慣れたピンク色のTシャツ姿の人たちがいっぱいでした。

 

Photo_20240803165101 会場準備中

 

嬉しかったのは、若い人たちが多かったことです。

大学生や大学の卒業生とのことでした。

 

みなさん、テキパキと動き、明るかったのが印象的でした。

 

これからのマジカルを引き継いでいく若い世代なのでしょう。

心強いなぁと思いました。

 

これが「NEW!マジカルトイボックス」なんですね!

 

小松さんに「カードケース型タッチスイッチ」を固定するためのグッズを

紹介していただきました。

 

ダイソーの「スマホアームスタンド」です。

カードケースがうまい具合に固定できるとのことです。

 

長過ぎるアームは、こうしてくるっと巻き付けておけば大丈夫とのことでした。

 

Photo_20240803175101 

「カードケース型タッチスイッチ」を固定するためのグッズ

 

 

スイッチや支援機器は「固定が大事!」なので、

こういうグッズを見つけるのはとても大事ですね。

 

 

「スマホアームスタンド」について紹介されているサイトを見つけたので、

紹介しておきます。

 

【100均】スマホアームスタンドはクランプタイプがおすすめ|ダイソーは裏切らない! - ちゃちゃの備忘録的なブログ (hatenablog.com)

 

Photo_20240803175001 「ミニ製作講座」打ち合わせ中

 

Photo_20240803175301 「スマホアームスタンド」

Photo_20240803175201

「スマホアームスタンド」に「カードケース型タッチスイッチ」を取り付け

Photo_20240803175202

「スマホアームスタンド」に「カードケース型タッチスイッチ」を取り付け

Photo_20240803175203

「スマホアームスタンド」に「カードケース型タッチスイッチ」を取り付け

 

今回のAACセミナーは、ずっとお会いしたかった廣瀬元紀さんの講演。

 

ネットやYouTubeなどで、一方的に存じ上げていましたが、

対面でお話を伺うのは初めてです。

 

廣瀬さんが作られた機器を日常的に使っている人たちも知っているので、

機器製作にまつわるお話を聴けるのが、今回最大のお楽しみでした。

 

大阪から「OriHime」で参加された奥さまとの漫才風のやり取りを交え、

遠隔操作でのプラスチックハンマーでの突っ込みという志向もあり、

とても楽しくお話を聴くことができました。

 

何度も大声を出して笑ってしまいました。

 

Photo_20240803170001 AACセミナー

Photo_20240803170002 AACセミナー

Photo_20240803170003 AACセミナー

廣瀬さんが息子さんとのエピソードを交え、紹介された機器たちに感激しながら、

ずっと一貫して伝えられていたことは心に響きました。

 

・当事者の具体的な困りごとから発明のアイデアが生まれる

・「子供の好奇心」から「小さな成功体験」を引き出す!

・誰かの「できない事」はみんなの価値になる

・自分の意志で動ける事が、成長と生きがいを作る

 

息子さんのためだけでなく、

全国のたくさんの人たちに提供されている機器たちがたくさんの人たちに愛され、

たくさんの人たちの生活を楽しく、豊かにしていることを

あらためて知ることができました。

 

奥さまがプラスチックハンマーを遠隔操作され、

演台の上で活躍していた「アームワンダー」は全国に150台も届いているそうです。

 

工夫と愛ディア次第で、使う人だけでなく、まわりの人たちも楽しくなって、

コミュニケーションが広がる可能性は無限大!

 

廣瀬さんのお話は私の「ワクワク度」を上げてくださるものでした。

 

休憩と準備を挟んで、山ねこは製作講座の部屋に、私はブースでスタンバイ。

 

Photo_20240803170201 山ねこ工作室のブース

Photo_20240803170202 山ねこ工作室のブース

Photo_20240803170203 山ねこ工作室のブース

Photo_20240803170302 山ねこ工作室のブース

 

どんな出会いがあるのか、ワクワクする時間でした。

 

山ねこも思いの他、早めに戻ってきてくれたので、一安心。

 

約2時間、会場内は来場者が途切れることなく、私たちのブースも満員御礼状態!

 

Photo_20240803170501 山ねこ工作室のブース

 

Photo_20240803170502 山ねこ工作室のブース

 

「改造カプチーノミキサー」を使って鈴を演奏してくださるのを

動画に撮らせていただきました。

 

IMG_9059.MOV - Google ドライブ

 

Photo_20240803170503 来場者対応中

 

Photo_20240803170504 来場者対応中

 

Photo_20240803170601 来場者対応中

 

Photo_20240803170602 来場者対応中

 

Photo_20240803170603 来場者対応中

 

Photo_20240803170701 来場者対応中

 

Photo_20240803170702 来場者対応中

 

Photo_20240803170703 来場者対応中

 

山ねこ工作室は活動を始めた時から、

ご本人、ご家族、支援者など依頼者の声に応えて一緒に作るスタンスです。

 

なので、ブースでは作ったものを紹介するというより、

どんなニーズを受けて作ったかをエピソードを添えて伝えています。

 

山ねこと私は説明を担当するスイッチや支援機器が違いますし、

山ねこがどんな対応をしているのかはわかりません。

 

私は来場者の人たちが興味を示されたものを解説し、

ひとつひとつに込められた依頼者の願いや想いを伝えます。

 

そんなふうに対応していると、嬉しいことに、

来場者の人たちも「困っていること」や「できたらいいな」という話を

具体的にお話してくださいました。

 

実際に体験しながら、来場者の人たちがご自身の現場を思い浮かべて、

「〇〇ちゃんと一緒に遊んだら楽しいね」などと

お話しされているのを聞いていると、私までワクワクしてきます。

 

山ねこ工作室のブースは「楽しいコミュニケーションの場」なのです。

 

「エンジニアの山ねこ」と「縁ジニアの淳子」の役割分担で

「楽しいコミュニケーション」に繋いでいくことができたかなと思います。

 

来場者のみなさんと一緒に楽しめたもの「トップ5」です。

 

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①改造カプチーノミキサーでの楽器演奏

 

②振動付きのスイッチ各種(振動切替含む)

 

③ピンポンVOCA

 

④マイク型音声スイッチ

 

⑤タッチスイッチ(Bluetooth対応)

 

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今年も再会できた親子、遠方から参加されていた親子もいました。

 

Photo_20240803180801 来場者と記念写真

 

Photo_20240803180802 来場者と出展仲間との記念写真

 

Photo_20240805181201 来場者との記念写真

 

 

マジカルのイベントで出会い、その後もおつき合いが続き、

スイッチや支援機器の製作依頼に対応させていただいた人たちや

現場での困りごとの相談を受け、

オンライン等で対応させていただいた人たちとの再会もありました。

 

ブースに来てくださったSさんにスイッチを使って写真を撮っていただきました。

嬉しくて、私のテンションも上がっています。

 

IMG_9067.MOV - Google ドライブ

 

 

私たちにとって、マジカルのイベントは、そんなステキな「ご縁」をいただき、

繋がるきっかけをいただける場です。

 

毎回、準備や運営をしてくださるマジカルのみなさんには心から感謝しています。

若い世代の人たちと出会えたことにも感謝しています。

 

会場内はたくさんの人たちの熱気もあり、帰路の電車での移動中は暑さも残っていて、

「あつい」一日でした。

 

それでも、元気に帰宅できたのは、パワーをいただけたからです。

 

一来場者としても、いつまで参加できるかわかりませんが、

「マジカルは楽しい!」が私たちの大きな支えなので、

体力の続く間は、参加したいなぁと思っています。

 

ただ、ちょっと残念なのは、ブース出展すると、

他のブースを全く見に行けないことです。

 

お隣の「KOSEN-AT」のブースでも「ちら見」しただけで、

ブースには行けませんでした。

 

Photo_20240805184901 「KOSEN-AT」のブース

Photo_20240805185001 「KOSEN-AT」のブース

 

AACセミナーの講師の廣瀬さんもブース出展されていましたが、

見に行くことはできませんでした。

 

後片づけの時に、ご挨拶できたことだけでも「良かった」としよう!

 

なお、当日はセミナー参加者100名。

 

「機器展示」の時間帯から参加されていた人たちもいらっしゃるようなので、

総勢150名くらい来場されていたのではないかと思います。

 

Photo_20240805185002 会場全体の写真 

 

やっぱり、主催者も講師も出展者も来場者も「マジカルは楽しい!」ってことですね!

 

「kintaのブログANNEX」では、早々にイベントのことが報告されています。

 

【ご来場ありがとうございました】マジカルトイボックス第53回イベント | kintaのブログANNEX (cfbx.jp)

 

マジカルトイボックス第53回イベント【 AACセミナー編 】 | kintaのブログANNEX (cfbx.jp)

 

マジカルトイボックス第53回イベント【 機器展示編 】 | kintaのブログANNEX (cfbx.jp)

 

 

「山ねこ工作室のブログ」はいつもながら「亀ペース」ですが、

マジカルトイボックスが大好きなことがたくさんの人たちに伝わったらいいなぁと思います。

 

この記事はここまで。

 

「7月20日のマジカルトイボックスのイベント参加報告」はその②に続きます。

 

 

2024年7月16日 (火)

「3Dプリンター★プロジェクト」 その3

「3Dプリンター」が一般家庭でも普及するようになっています。

 

山ねこ工作室にも2019年に導入し、

日常生活用具として「山ねこの部屋」に鎮座しています。

 

日常生活用具と言っても、日常生活に使うというほど活躍はせず、

私は行く末を案じてきました。

 

それでも、たまに活躍して働いていることもあります。

山ねこ工作室のブログでも報告しています。

 

「プラレールの連結器」と「3Dプリンター」: 山ねこ工作室のブログ (cocolog-nifty.com)

3Dプリンター★プロジェクト その1: 山ねこ工作室のブログ (cocolog-nifty.com)

「3Dプリンター★プロジェクト」 その2: 山ねこ工作室のブログ (cocolog-nifty.com)


山ねこは「3Dプリンターで作れませんか?」という依頼時の頼れる相棒として

「3Dプリンター」は欠かせない存在なのでしょう。

 

山ねこが何でも作れるわけではないですが、

ものづくりが好きな山ねことしては、必要な道具は持っていたいのでしょう。

 

それは、私も共感できます。

 

ブログでの報告はできていませんが、

その後も「3Dプリンター」は活躍し続けています。



そんな中、約1年ぶりに、友人のKさんから新たな依頼がありました。

 

「3Dプリンター★プロジェクト その2」で書いているように、

「水洗トイレのレバー」を一緒に製作したKさんです。

 

「水洗トイレのレバーはその後壊れることもなく、今も大活躍してくれてます」と添えて、

次なる相談メールが届きました。

 

Kさんは訪問リハを仕事にしているので、

訪問先の方たちが日常生活で困っていることがあれば、

いろんなことを考えて、自助具などを作っています。

 

市販品を改良して作ったものもあり、

Kさんの愛ディアや工夫に毎回感動し、尊敬しています。

 

Kさんは工業系の学校の教員だったという経歴のあるOTさんです。

 

訪問先の方がお使いになるスプーンを使いやすくする自助具を

「3Dプリンター」で作れないかという相談でした。

 

Kさんのメールから抜粋します。

 

ここから-------------------------

 

・元々、ご本人が考案して使っていたものは、

 「スポンジゴム」を巻き付けて作ったホルダーだった

 

Photo_20240716150201 スポンジゴムで作ったスプーンホルダー

Photo_20240716150202 「スポンジゴム」で作ったスプーンホルダー

Photo_20240716150203 「スポンジゴム」で作ったスプーンホルダー

・筆記用具は「紙粘土」で作ったホルダーを使っている 

 

Photo_20240716150301 「紙粘土」で作った筆記用具用ホルダー

Photo_20240716150302 「紙粘土」で作った筆記用具用ホルダー

 

・スプーンもだんだん使い辛くなってきているため、形状を変えたいが、 

 食器用のホルダーは洗浄等の対応を考えると「紙粘土」は素材として向かない

 

・そこで、ひらめいたのが「3Dプリンターで作るホルダー」!

 紙粘土で手の形状に合わせたスプーンホルダーを作って、

 それを3Dプリンターのデータにすることは可能か?

-------------------------ここまで

 

山ねこはKさんのメールに「基本的には可能です」と返信した上で、

その後も、Kさんと何度もメールでやり取りしていました。

 

山ねこのメールから抜粋します。

 

ここから -------------------------

 

・3Dプリンター用のデータを作るために、スプーンホルダーを3Dスキャンして

 3次元モデルの形状を作ることが必要。

 

・3Dスキャンに関しては、一部の3Dプリンターでは内蔵しているものもあるが、

 一般的には、3Dスキャナーが必要になる。

 

 たとえば、こんなもの(これでも、安いほう・・・。)

 

 3DMakerpro Seal Lite(シール ライト)3Dスキャナー 【*同梱不可商品】 - FLASHFORGE 公式オンラインストア 3Dプリンター、3Dスキャナー、フィラメント、消耗品、部品、業務用&家庭用 | APPLE TREE公式オンラインストア (shop-pro.jp)

 

・iPadやiPhoneやandroidのカメラを利用したスキャンアプリもあるが、

 精度的なところは、よくわからない。

 

・以前、ATACカンファレンスで教えてもらった3Dスキャンアプリ「Qlone」というのを

 iPhoneに入れていたので試してみた。

 

Qlone - 最も使いやすい3Dスキャンアプリです!

 

・暫く前のアプリでフリー版のままなので、

 3Dデータを落とせないため最後までの検証はできていないが、

 実物(アヒルのおもちゃ)の写真と3Dでの動画を添付。

 

Photo_20240714171001 3Dスキャンのモデルにしたアヒルのおもちゃ

New Qlone.MP4 - Google ドライブ

 

 実物(アヒルのおもちゃ)は頭のてっぺんが丸いが、3Dスキャンでは少し尖っている。

 

・現実的には3Dデータをダウンロードして、

 3D-CADで修正してから3Dプリントするのが一般的な手順。

 

・今回は使い方のわかっているアプリで試してみたが、

 他にも3Dスキャンアプリはある。

 iPad12、Proでないと動かないが、精度の良いものもあるよう。

 

・断熱材に使うスプレー式の発泡性ポリスチレン(だったか)を吹き込んでやれば

 軽い物ができるかも 。

 (表面になんらかのコーティングが必要かも知れないが)

 

-------------------------ここまで


などなど、私にはチンプンカンプンな内容ですが、

Kさんとのやり取りは順調に進んでいるようでした。

 

その後、Kさんは、作りたいホルダーは形状が複雑すぎて、

3Dプリンターへのスキャンが難しいことがわかり、新たな対応に変えました。

 

Kさんのメールから抜粋します。

 

ここから-------------------------

 

・紙粘土で作った持ち手部分を「石膏型(2分割の型)」に取り、

 「熱可塑性プラスチック」を流し込んでホルダーを作った

 

Photo_20240716150303 石膏型

Photo_20240716150401「熱可塑性プラスチック」で作ったスプーンホルダー
 

Photo_20240716150402 「熱可塑性プラスチック」で作ったスプーンホルダー

Photo_20240716150701 「熱可塑性プラスチック」で作ったスプーンホルダー

 

・しかし…しかし…

 中が詰まったプラスチックのため、重すぎて使えなかった…


・そこで、円筒形が基本で、部分的に直径が変化しているホルダーを

 中が空洞の形で、3Dプリントすることができればいいのになぁ! 

 

-------------------------ここまで

 

Kさんのメールからは、ご本人と共に試行錯誤し、

実際に作り、試してみて、感想を伝え合う様子が伝わってきました。

ものづくりは、使う人と作る人のコラボだなぁとあらためて思いました。

 


山ねこはKさんに「寸法入りのラフスケッチ」をリクエストし、

Kさんから手書きのラフスケッチが届きました。

 

Photo_20240716161301 Kさんから届いたラフスケッチ



いつもながら、「Kさんのラフスケッチ」はわかりやすいです。

 

山ねこは「Kさんのラフスケッチ」を元に「3Dデータ」を作っていきました。

 

Kさん宛の山ねこのメールには以下のように書かれていました。

 

ここから-------------------

 

いろいろと考えたのですが、通常の積層型の3Dプリンタで内部が中空のものの場合は

サポート材を立てるのですが、この印刷が難しくてよく失敗します。

 

結局、スプーンの挿し込み穴を除き、中実体(ソリッド)としてモデリングし、

プリント時の内部充填率を落として印刷することで対応ができないか検討しました。

 

まだ、データを作っただけなのですが、

分割したものを合わせると、ホルダーだけで「80g程度」の重さになります。

この重さだと、試作品と比べてどうでしょうか?

 

参考までに今回の3Dデータと3Dデータのシミュレーション結果を添付しておきます。

 

スプーン自助具.pdf - Google ドライブ

 

-------------------

 

前回のメールで送ったものから、さらに条件を変えて外殻を1.2mmにしています。

 

その結果、添付写真のように「66g」となりました。

 

Photo_202407141712023Dプリンターで作ったスプーンホルダー(分割)

Photo_20240714171203 3Dプリンターで作ったスプーンホルダー(合体)


Photo_20240714171101 3Dプリンターで作ったスプーンホルダーの計量


Photo_20240714171102 3Dプリンターで作ったスプーンホルダーの計量


Photo_20240714171201 3Dプリンターで作ったスプーンホルダーの計量

 

スプーンを差し込む穴は収縮を考慮して、大きめにモデリングしたのですが、

実測で、ほぼ図面値です。

 

場合によっては、やすり等で拡張が必要かもしれません。

 

------------------ここまで

 

山ねこ工作室に届く依頼は、山ねこと私とが情報を共有し、

状況に応じて役割を分担して、依頼者に対応させていただいていますが、

今回ばかりは、私は全くわかりません。

 

ご本人が使いやすい形状だけでなく、重量も重要なポイントです。

 

Kさんも山ねこも作っていくにあたり、

そういう重要ポイントをしっかりおさえて、意見交換しているので、

ご本人の立場に立って、Kさんと山ねこのやり取りをみていると安心できます。

 

7月15日、Kさんが来宅されました。


自助具作成用スポンジゴムで作ったスプーンホルダーを実際に見せてもらいました。

 

Photo_20240715173801

スポンジゴムで作ったスプーンホルダーを取り付けたスプーン

Photo_20240715173802 スプーンとホルダー(分解)

分解してもらったので、どんなふうになっているかもわかりました。

 

3種類のスポンジゴムの巻き付け方をみて、

あらためてご本人の握り方に考慮した絶妙な巻き付け方だと実感しました。

 

スポンジゴムで作ったスプーンホルダーの分解と解説①.mp4 - Google ドライブ

 

スポンジゴムで作ったスプーンホルダーの分解と解説②.mp4 - Google ドライブ

 

分解して外してもらった後、

3Dプリンターで作ったスプーンホルダーを取り付けてもらいました。

 

3Dプリンターで作ったスプーンホルダーの装着①.mp4 - Google ドライブ

 

3Dプリンターで作ったスプーンホルダーの装着②.mp4 - Google ドライブ

 

Photo_20240715173803 3Dプリンターで作ったホルダーを取り付けたスプーン


Photo_20240715184701 Kさんのラフスケッチとスプーンホルダー

Kさんが握って「これはいい!」と何度も言われたので、とても嬉しかったです。

 

今回、私は3Dプリンターが働いているのを見ていません。

 

「3Dデータ」がどんなふうに印刷されていったのか

山ねこに「シュミレーション動画」を見せてもらいました。

 

3Dデータのシュミレーション動画①.mp4 - Google ドライブ

 

3Dデータのシュミレーション動画②.mp4 - Google ドライブ

 

D_20240715174001 3Dデータのシュミレーション動画の写真

D_20240715173901 3Dデータのシュミレーション動画の写真

 

Kさんと山ねこのやり取りを聞きながら動画をみることができ、

「3Dプリンターの働きのすごさ」をあらためて知ることができました。

 

作ったホルダーをスプーンに取り付けた重さも測りました。


スプーンに取り付けた総重量は「104g」でした。

 

Photo_20240715173902 スプーンホルダーを取り付けた状態での計量


Photo_20240715173901 スポンジゴムで作ったスプーンホルダーの計量


「スポンジゴム」で作ったスプーンホルダーの重さは「54g」でした。

 

「3Dプリンター」で作ったスプーンホルダーの重さは「66g」なので、

重さを比較すると、「12g重い」です。



ご本人に実際に持っていただいた時、この重さは適切かどうか…

心配なところはありますが、Kさんを通じて納品しました。

 

7月16日は、ご本人のところへの訪問日だそうです。


ご本人に試していただき、握り心地など確かめていただいた後、

Kさんが各箇所の微調整の削り作業はするそうです。


ご本人とKさんと山ねこがタッグを組んで作った「スプーンホルダー」!


その後の報告を楽しみにしていようと思います。

 

 

最後に、「3Dプリンターで作ったもの」と「3Dデータ」の情報提供です。


以前、日本福祉大学の渡辺崇史さんに「3Dデータ」を公開し、

いろんな人たちが使えるようにされているサイトを教えていただきました。

 

Support System for Assistive Technology (takalabo.org)

 


山ねこはここで紹介されていたプッシュボトル用補助具を作りました。

 

「3Dプリンター」の活躍 ~ アルコール消毒液のボトルの補助具 ~: 山ねこ工作室のブログ (cocolog-nifty.com)

 

これを渡辺さんに報告したら、サイト内にコメントするように言われました。

 

プッシュボトル用補助具 タイプA - Support System for Assistive Technology (takalabo.org)

 

この時、こうした報告や情報交換の大切さを痛感しました。

ニーズとシーズのすり合わせは本当に重要だなとあらためて思います。

 

しばらく、渡辺さんにはお会いしていませんが、

ものづくりに欠かせない視点は出会った時から学ばせていただいています。

 

久しぶりにネット検索してみたら、読みごたえのあるサイトにたどり着きました。

 


●3Dプリンティング技術を活用した協同型支援機器提供システムの取組み

 

210210E_01.pdf (techno-aids.or.jp)

 


●日本福祉大学 学園創立70周年記念サイト

 

 地域に暮らす、障害のある人のためのものづくり。

#35 ICTを活用した障害者支援 | 日本福祉大学チャレンジファイル -70th Project- | 日本福祉大学70周年サイト (n-fukushi.ac.jp)

 

山ねこと私にとって道しるべとも言える故畠山卓朗さん、

そして、渡辺崇史さん。

 

「ものづくり」に関わるものとして、

忘れてはいけないことを教えていただける人たちの存在に感謝しています。

 

来月、愛知県で「第38回リハ工学カンファレンスin東海」があります。

 

第38回リハ工学カンファレンスin東海 – 出会いが生むミライ 人とテクノロジーが紡ぐみんなのくらし (resja.or.jp)

 


いろんな立場の人たちが参加できるようです。

今までにも情報は得ていますが、参加したことはありません。


サイトを読んでいると、興味深々です。

 


嬉しいことがあると、ますます長文化してしまう私の投稿です。

これで、終わりにします(苦笑)

 

最後まで読んでくださったみなさん!

いつもありがとうございます。

 

★7月17日 追記★

 

さっそく、昨日(16日)の訪問時の報告が入りました。

 

以下、Kさんのメールです。

 

ここから----------------------

 

今日(7月16日)、依頼者本人に握ってもらいました。

 

Img_3691 依頼者ご本人が握っている写真

さっそく実際の食事で使ってみますと言ってました。

 

重さは大丈夫のようでした。

 

ただ、ちょっと指が滑りそうな感じもあるので、

実際に使ってみて確かめます、とも言ってました。

 

来週の訪問時にはどうだったかが聞けるので、楽しみです。

使い辛さがあれば、対応策をまた考えていきます。

 

----------------------ここまで

 

私たちも来週の報告が楽しみです。

 

使い辛さがあっても、Kさんに対応してもらえるので安心です。

 

 

2024年7月11日 (木)

「ご縁」が繋ぐ幸せの形

2022年8月、知らない人からメールが届きました。

差し出し人は奈良のお母さんでした。

 

息子さんのために「舌スイッチ」を作ってほしいという相談と依頼でした。

 

経緯とその後のことはブログに書いています。

 

「舌スイッチ・キリン仕様」の製作秘話とその後の話: 山ねこ工作室のブログ (cocolog-nifty.com)

 

提供することになったスイッチは「キリンにしか見えない」と言われ、

要望(笑)に応えて、キリンの姿で納品しました

 

 

その後、金森さんが来宅してくださった時に、「キリンスイッチ」の話題も出ました。

 

金森さんとの嬉しい再会 ~ 山ねこ工作室の歴史の振り返り~: 山ねこ工作室のブログ (cocolog-nifty.com)

 

 

納品されたキリンスイッチは学校で楽しく使われ続け、次なる依頼に繋がりました!

 

「舌スイッチ★プロジェクト」の報告: 山ねこ工作室のブログ (cocolog-nifty.com)

 

 

その後、横浜で開かれたイベント会場で新たなご縁が繋がりました。

 

私たちを育ててくれる楽しい時間と場所(ブース出展の報告): 山ねこ工作室のブログ (cocolog-nifty.com)

 

キリン仕様は好みじゃないという千葉の中学生のところには

シンプルな形のまま納品しました。

 

 

その後、マジカルトイボックスのイベント会場で、また新たなご緣が繋がりました。

 

夏の活動報告 その1(マジカルトイボックスのイベントでのブース出展): 山ねこ工作室のブログ (cocolog-nifty.com)

 

キリンスイッチは東京でも活躍しています。

 

シンプルな形のものは、他のところにも納品しています。

 

今、作っているものは、来週、水戸特別支援学校に届けます。

 

Photo_20240711160401 タッチスイッチ製作中

Photo_20240711160501 タッチスイッチ製作中

Photo_20240711160502 タッチスイッチ製作中

Photo_20240711160503 タッチスイッチ製作中

Photo_20240711160504 タッチスイッチ製作中

Photo_20240711160601タッチスイッチ製作中

 

 

「キリン仕様の舌スイッチ」がきっかけで、次々と繋がっていく「キリンのご縁」です!

 

 

7月20日はマジカルトイボックスのイベントに参加します。

 

マジカルトイボックス第53回イベントチラシ | マジカルトイボックス (cfbx.jp)

 

嬉しい再会もあるでしょう。

 

今回、50年来の友人も参加してくれることになりました。

定員ギリギリで申込みできたとのことでした。

 

その友人とは、20代初めに働いていた職場で出会いました。


いつもおもしろいことをやっている私たちは目立っていたようで、

ある中学生の男子が命名してくれました。


「ホワイトレディ」


当時、一世を風靡した「ピンクレディ」に

子どもたちはみんな夢中になり、毎日毎日、歌ったり、踊ったりしていました。

 

そんな中、生まれた「ホワイトレディ」でした。

 

知る人ぞ知る「永遠に不滅のコンビ」です。

 

下手なギターと歌で施設の舞台に上がったり、

依頼された地域の文化祭などでも舞台に上がったりしていました。

 

下記の写真はホワイトレディで作っていた機関誌からの抜粋です。

 

手書きで作り、コピーして作った機関紙です。

 

写真に撮ったものの、画質も悪く、よく見えませんが、

雰囲気だけでも伝わるといいなぁ。

 

Photo_20240711160701 ホワイトレディ ファーストコンサート

Photo_20240711160702 ホワイトレディ セカンドコンサート

イラストは私の弟が描いてくれました。

2人の特徴を捉えた絶品のイラストです。

 

Photo_20240711160703 ファンからのメッセージ

このメッセージとイラストを描いてくれた彼は他界してしまったけれど、

私たちの心にはずっと生き続けています

 

Photo_20240711160801 ファンからのメッセージ

このメッセージを書いてくださったのは私たちの先輩です。

私たちに遊ぶことや生き方の楽しさを一緒に遊んで教えてくれた大きな存在です。

 

Photo_20240711160802 私の描いた絵とメッセージ

Photo_20240711160803 ファンクラブ申込書

真剣に作ったものやけど、その後、申込みは届かず…。

でも、ファンクラブは存在しなくても、ファンはいます(ほんまか?!)

 

 

下手なことやおかしなことは全く気にすることはなく、

私たち自身が楽しんでいる姿を一緒に笑って楽しんでもらえることが

私たちにとって最高の喜びでした。

 

その職場を退職後、彼女とは進む道は違ってしまったけれど、

ずっとおもしろいことをやり続けてきました。

 

「あほみたいなことを真剣に考えて、真剣にやる」

 

高齢者になった今も、彼女のおもしろさは衰え知らず、

2人が寄ると、会話は「ボケとツッコミ」になります。

 

山ねこ工作室のスイッチや支援機器の製作も

山ねこ工作室で続けてきたいろんな活動も

当時の「ホワイトレディ」の姿と重なるものを感じます。

 

50年近く経っても全く変わらない「お笑いの感覚」と「ワクワクする感覚」!

 

先月の京都での学生時代の同期会の集まりで再会した時も感じました。

 

 

「ご縁」が繋ぐ幸せの形!

 

そんな私たちなりの幸せの形が「幸齢者生活」に繋がることを

ますます実感している今日この頃です。

 

毎日毎日、猛暑が続きます。

 

昔と違って、体調に影響しやすくなりました。

まずは、体調管理と体調維持を優先していこう。

 

 

«人と繋がる~「アート」が繋いでくれたもの~