支援機器・自助具

2016年5月24日 (火)

新たな支援機器(母用 無線ナースコール)

母のナースコールが壊れることがよくあることは、以前、ブログに書きました。

http://yamaneko-kousakusitu.cocolog-nifty.com/blog/2015/05/post-0261-1.html


母は夜中にナースコールのコードを振り回すことがあるようです。



ナースコールのスイッチを正しく使えている時もありますが、

スイッチを押さず、マイクのように持って「来てください」と言ったり、

スイッチ部分をベッドの柵に打ちつけて「トイレに連れて行ってください」と言ったり…。



日中の臥床中、私もそんな姿をみたことがあります^_^;



母はナースコールが「自分にとって大事なSOSの道具」だということはわかっていますが、

使い方がわからなくなると、意に反してそんな行動をとってしまうのだと思います。



日中と違い、夜間帯は目覚めてしまうと不安になることも多いでしょうし、

不安が高まったり、冷静ではない精神状態に陥ってしまうと

ナースコールとして正しく使うことはできなくなるだろうと思います。

ナースコールのコードを振り回すというのも、そんな精神状態の現れだろうと思います。



実際には、真相はわかりませんが、

母と職員さんにとって「頼りの支援機器」が壊れたままでは困ります。

壊れた時には速やかな対応が必要です。



予備は置いてあるので、すぐに職員さんに修理済みのものに交換してもらい、

壊れたものを私が持ち帰り、山ねこに点検&修理してもらいます。

修理したナースコールのスイッチ(コード)は「修理済み」という目印をつけて、

予備として引き出しに保管してあります。



今までの故障の原因は「スイッチ部分の根元のコードの断線やショート」と

「マイクロスイッチの破損」でした。



職員さんから「ナースコールが鳴らなくなった」と伝えられて、山ねこに確認してもらうと

毎回、ほぼ同じ原因での故障でしたが、今回の故障の原因は違いました。



ナースコールのスイッチ自体は壊れていなかったのです。



H館に戻り、父用のナースコール(インターホン)に繋いで動作確認してみると鳴りました。

母のナースコールが鳴らない原因は「母用のナースコール本体の故障」でした。



たびたび壊してしまうナースコールのコードのプラグの差し替えが頻繁なので、

ナースコール本体のジャック部分の接触不良が原因と予想されました。



施設長さんと相談し、山ねこが点検&修理をすることになりました。

ジャック部分の接触不良が原因なら直せるということで…。



でも、山ねこが確認すると原因は違いました^_^;

ナースコール本体の「回路内の抵抗(10kオーム)の導通不良」が原因でした。


Photo  山ねこ 作業中



Photo_2  山ねこ 作業中



Photo_3  山ねこ 作業中




山ねこの作業を傍で見ていて、いろんな道具があるとは言え、

よくまぁ、こんな小さな部品の導通不良を見つけられるなぁと感心してしまいました。



新しい「抵抗」に交換したら、直りました!!



元々のナースコールに戻すことも考えましたが、

ナースコール本体が故障している間使っていた「無線ナースコール」を

母も使い慣れてきたので、そのまま使うことにしました。



●「無線ナースコール」として使えるように購入した機器


「呼び出しボタン」

http://www.amazon.co.jp/%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%99%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9-REV20-%E5%91%BC%E3%81%B3%E5%87%BA%E3%81%97%E3%83%9C%E3%82%BF%E3%83%B3/dp/B001GM4TYY?ie=UTF8&*Version*=1&*entries*=0


「受信サイレン REV200」

http://www.amazon.co.jp/%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%99%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9-REV200-%E5%8F%97%E4%BF%A1%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%83%AC%E3%83%B3/dp/B002KC4444



●「無線ナースコール」の仕組み


  ①「呼び出しボタン」を押す

  ②「受信サイレン REV200」に繋がる

  ③「受信サイレン REV200」のLEDの光を受けて、

    ナースコール本体のスイッチが入るようにする「アダプター」が作動する

  ④ナースコールが鳴る



山ねこは③のアダプターを製作したのです。


Photo_4  「アダプター」と「受信サイレン REV200」



Photo_7  設置状態




「呼び出しボタン」は元々のナースコールのスイッチと形状が違うため、

母が混乱して使いにくいかも知れないという心配はありましたが、

母は「これが私のナースコール(^^)」と言って、職員さんに伝えていたようです。



「呼び出しボタン」はそのままでは置き場所もないので、

タッパーケースに入れて吊り下げられるようにしてあります。

長いコードもないので、振り回すこともなく使っていたようです^_^;



Photo_10  「呼び出しボタン」



Photo_6  ケースに入れた「呼び出しボタン」




ただ、この「無線ナースコール」は元々、父用に作ったもの(※)なので、

母がスイッチを押しても、「父用のナースコール(インターホン)」に繋がってしまいます。



(※) http://yamaneko-kousakusitu.cocolog-nifty.com/blog/2015/09/post-ec1c.html


Photo   居室の家具配置変更をするまでの父の使用環境


Photo_2   家具配置変更後の父の使用環境







職員さんたちには「父用のインターホンの作動音が母からのSOSの時もある」と伝え、

しばらくの間は不便でも、そのように対応していただいていました。



ナースコール本体の修理ができたので、

次に「母用の無線ナースコール」として設定し直す作業をし、

「母用の無線ナースコール」は「母用のナースコール本体」に無事繋がりました!!



「母用の無線ナースコール」は父が使っていた時よりも

ケースに巻きつけたテープが簡単に剥がせないようにして、頑丈にしてあります。

テープを剥がしたり、ベッドにぶつけたりして壊れないように…^_^;



Photo_9  職員さん用の説明書き






「ナースコール本体の修理」と「無線ナースコールの設定変更」から10日経ち、

H館から毎日届けられる両親の報告メールでも、

母のナースコールは適切に作動していることがわかり、ホッとしています。

母が混乱なく使えていることもわかり、安心しました。



ナースコールのコードを振り回しているという報告もないので、

結果的には「無線ナースコール」が母に合っているのかも知れません。



でもまぁ、この先、また新たなことが起きるかも知れません…^_^;



それでも諦めることなく、母と職員さんたちと私たちの安心のために、

あの手この手でいろいろ検討し、その都度、対応策を考えていきたいと思います。



山ねこにできること、私にできること、職員さんたちにできること…、

みんなで知恵を出し合うことこそ、

母はもちろん、みんなの幸せに繋がっていくと思います。



「支援機器はみんなの幸せに繋がるもの」ですからね(*^^)v

2016年5月18日 (水)

手づくりの「エプロン」

父の脳梗塞は幸いにも軽症だったので、右手も左手もマヒは軽くすみました。

それでも、発症前より食べこぼしが増えたため、食事中はエプロンを使うことにしました。



大人用の介護用エプロンは市販されているので、それを買っても良かったのですが、

手づくりすることにしました。



防水の素材で、手軽なものをと考え、

寝具としても使っている「防水シート」を使うことにしました。



エプロンの下側は水分が溢れても受けられるように、折り返して縫いました。

車椅子に座っているので、長さもそれなりに必要です。



あとは、取り外ししやすいようにどうするかです。

紐よりマジックテープが簡単だと思いましたが、

首から肩まわりをカーブにすると綺麗に縫いにくいため、いろいろ考えました。

綺麗に仕上げるためには、直線が楽です(^_^.)



そこでまた、100円ショップでの材料探し!



良いものがありました。

ベビーカーなどにつけるクリップです。

Photo


ベルトの長さは短いため、父に合う長さのベルトに付け替えました。

長さの調整もできるようにしました。



洗濯回数が増えると、どうしても紐やマジックテープ部分が劣化します。

これだと、エプロン部分とクリップ部分が別々になっているため、

普段は、エプロン部分だけを洗濯すれば良いので、そんな心配も減ります。




Photo_2  手づくりした「エプロン」



Photo_3  エプロンをつけている父



Photo_5  エプロンの取り付け方 




Photo_4
  エプロンの取り付け方



エプロンを使わない時、クリップ部分は車椅子の背のポケットにはさんでおき、

食事の時に、職員さんにエプロンをクリップで取り付けてもらいます。



エプロンを外す時は、父がエプロンを下に軽く引っ張れば外すこともできます。

父が自分でできることが少しでもあるというのも良かったと思います。



1枚の防水シートで3枚作れました。

以前、座椅子のクッションカバーを作り、残っていた防水シートもあったので、合計4枚。

洗い替えも作れて良かったです。



そして何より良かったのは、安価で作れたこと。

大人用の介護用エプロンって、けっこうお高いので…^^;



ものづくりが大好きな私で良かった~!(^o^)!



ところで、ものづくりが大好きと言っても、私には視覚障害があって、

老眼鏡を使っても焦点が合わないため、ミシンや手縫いの時、針に糸が通せません(-_-;)



最新のミシンなら糸通しが楽にできるように改良されているのかも知れませんが、

私のミシンは就職した時(39年前)に買ったミシンです。



ミシンを使いたくても、誰かに糸を通してもらえないと使えません…(-_-;)



そんな時、親友が送ってくれたのが「ミシン針専用糸通し器」です(*^^)v



Photo_6  ミシン針専用糸通し器




Photo_7  ミシン針専用糸通し器の使い方



糸を引っ掛けたり、滑らせたりする細かな作業はあるので、うまくいかない時もありますが、

これを使うようになってから、ストレスなくミシンを使えるようになりました(*^_^*)



私の困り事を知って、便利な道具を送ってくれた親友に感謝しています(*^_^*)



こんな便利な道具が、もし壊れてしまったら困るので、

万が一に備えて、予備用に買い置きしてあります(*^^)v




手縫いの時には「ワンタッチ針」を使っています。



Photo_8  ワンタッチ針




Photo_9  ワンタッチ針の使い方





こうした便利な道具の存在を知らなければ、

「裁縫というものづくり」は私の生活からなくなっていたと思います。



これから先、また新たな困り事が出てくるかも知れませんが、

自分支援の道具探しをしながら、少しでも楽しみを持ち続けられるようにしたいと思います。

2016年5月11日 (水)

手づくりの「フードカバー」

今日は、もう何ヶ月も前に私が作った「フードカバー」の話です。



H館は食事は必ず食堂でという決まりはありません。

父は脳梗塞を再発する前、館内のデイ通所介護サービスは受けていなかったので、

父の意向に合わせていただき、3食とも居室で1人で食べていました。



難聴があることも大きな理由ですが、集団生活は苦手で、マイペースなので、

食堂で食事をする母がいない居室での1人での食事でも父には良かったのです。



ただ、食事のお膳が運ばれてきても、ベッドで寝ていることも多く、

職員さんに声をかけてもらっても、必ずしもすぐに起きるとは限りませんでした。



そんな時に、ラップではなく、お膳を覆うフードカバーがあるといいなと思いました。

ラップだと父ははがし難いからです。



もちろん、市販のフードカバーはあります。

ただ、折りたたみ式のものは父には操作しにくいですし、

折りたたみ式でないものも取っ手部分が持ちにくいのが難点です。



父が持ちやすく、取っ手部分が視覚的に見えやすいものにしたいと考え、

手づくりすることにしました。



手づくりする時に、私がまず行くのが「100円ショップ」です。

使えそうなものがないか、探す時間が楽しく、

「これだ!」と思うものを見つけた時にはワクワクします(*^^)v



私のイメージにピッタリのものがありました!!

4月9日のブログでも触れていますが、

買った材料は「元々の用途とは違うとんでもないもの」に変身していると思います。

(特に、取っ手部分)


Photo   「カゴ」と「タオルかけ」と「PPシート」



Photo_2

  「タオルかけ」の吸盤部分を外し、「カゴ」に「結束バンド」で留める



Photo_3  「カゴ」の内側に「PPシート」を貼る






父は、今年1月20日の脳梗塞再発で車椅子ユーザーに変わり、

居室のレイアウトも変わり、生活リズムも変わりました。

居室での見守りのない1人での食事は心配もあります。



職員さんたちと相談の結果、

朝食は訪問介護で、起床介助と共に職員さんの見守りや必要な介助を受けての食事、

昼食と夕食はデイ通所利用での食堂での食事に変わりました。



それもあって、フードカバーの使用回数は減りました。

作ったものが状況の変化で使われなくなったり、使用頻度が減ったりするのはよくあることです。


Photo_4  使わない時の「フードカバー」の置き場所(居室内)






4月のある日、職員さんから嬉しい話がありました。

「このフードカバー良いですよね!!」と…突然…(*^_^*)



よくよくお話を伺うと、他の入居者さんで透析受診をされている方たちがいて、

食事が配膳される時間に帰館できない方たちがいらっしゃるようです。

今まで、ラップ対応されていたようですが、

この父用のフードカバーだと使いやすくて良いなぁと思っていたそうです。



その職員さんは、今春、OTの資格も取られた方でもあり、

私が両親の居室でいろいろ工夫していることや他の手づくりグッズにも

とても感心を持ってくださっていて、有効活用してくださっています。



フードカバーだけでなく、生活の中で役立つグッズの活用は大事だということにも

とても共感し合いました。



作ることにもご興味はおありのようですが、小さなお子さんの子育て中でもあり、

介護の仕事の中では、作る時間は取り難い現状のようです。



製作を依頼されたわけではありませんが、私が作ることになりました(*^^)v

私は褒められると嬉しい人ですし、喜んで作らせていただくことにしました!!



こんな些細なものでも、注目されていたことが何より嬉しかったのです(*^_^*)



さっそく作ってお渡しし、その後のお話を伺うと、

フードカバーはとても役立っているとのことでした!!



山ねこは電子工作中心ですが、私もH館で役立てていただけるものを作ることができて、

とても嬉しかったです。



近々、山ねこは母用の新たな支援機器を作ることになりました。



父や母の生活に役立つものだけでなく、H館でも役立てていただけるものを

作らせていただけるのはありがたいことです。



「ものづくり」は楽しく、こうした人と人とを繋いていただける楽しさもあって、

やめられないのです(*^^)v



山ねこの作る新たな支援機器については、でき次第、報告したいと思います。

2016年4月 9日 (土)

新たな支援機器(父用ナースコール連動センサーマット)

1月、父が脳梗塞を発症し、身体状態が変わったことは前回のブログに書きました。


それに伴い、居室の家具の配置を変えました。

母だけでなく、父も「車椅子ユーザー」になったため、

今までのベッドの配置では、介助スペースが取れなくなったのです。



住環境の変化は父以上に母の混乱や不安感に繋がるので、とても悩みましたが、

2人部屋にいるため、やむを得ませんでした。



居室の図面上で、介助スペースや車椅子の移動スペースを踏まえ、

2人のベッド配置を熟考して変えました。


Photo  ベッド配置を考えるために作った居室の図面






熟考したとは言え、その配置換えが母にどんな影響を与えたのかは次のブログに書くとして、

今日は「新たに設置した支援機器の話」です。



2015年9月27日のブログに書きましたが、

前回の父仕様のセンサーは、ベッドからの移乗と移動時に感知する

「非接触型歩行感知センサー」と「距離センサー」と「ベッド脇の無線ナースコール」でした。


http://yamaneko-kousakusitu.cocolog-nifty.com/blog/2015/09/post-ec1c.html



今回は、ベッドから1人で起き上がり、床に足をつけた時に感知し、

「ナースコールに繋がるセンサーマット」です。



介護保険で利用させていただいている業者さんには

「ナースコールに繋がるセンサーマット」の取り扱いはありません。



ベッドの配置を変えた時すぐに必要だったため、

とりあえず、取り扱いされているセンサーマットの手配をしました。



でも、そんな話を聞いた山ねこがその日のうちに作りました(^.^)

いやぁ…あまりの素早さに、今回ばかりは「びっくりぽん!!」でした。

実際に、急を要するものだったので、とても助かりました(*^_^*)



業者さんにはレンタルをお断りすることになり、申し訳なかったですが、

「ナースコールに繋がるものが良いんですよね(^.^)」と…

そうなることを予想していたかのように快く受け止めていただけました。




Photo_2  ナースコールに繋がるセンサーマット




ところで、このセンサーマット、山ねこはいろいろな材料を見繕って、

1時間足らずで作ってしまい、私が途中経過を写真に撮ることもできないくらいでした。



そのため、肝心な内部の構造が映った写真がありませんが、材料だけ書いておきます。


①銅箔テープ

②巻尺(バネ代わり)

③電線

④PPシート

⑤ガムテープ




山ねこの話によると、以下の記事を参考にしたようです。


センサーマットの作り方(1)

http://blog.goo.ne.jp/nflight327/e/9b4d47de5b24a9f9b1322ee5f0cb88d8?fm=entry_awp_sleep


センサーマットの作り方(2)

http://blog.goo.ne.jp/nflight327/e/aed52ea886b2d042006dc68e42be82e5?fm=entry_awp_sleep 




3月19日に開いた「山ねこカフェ」で、山ねこがこの話をすると、

参加していたヤギちゃんは感心しまくっていました。もちろん、私も!!!!!



…実は、私もこの日、製作の経緯と詳細を初めて聞いたのです^_^;

参考にさせていただいた「ヒント」があったことにも驚きました。



市販されている支援機器はたくさんありますが、

世の中には、いろいろなものを自作される方たちがいらっしゃることをあらためて知り、

ビックリしつつも、楽しいなぁと思いました(*^^)v



1月のマジカルトイボックスの講演会で、講師の外山さんがお話されていたことを思い出しました。



ホームセンターや100円ショップで、ものを探す時、

「使う用途」を考えて、店内の品ものを探す「目利き」になる、

そんな視点で見ていると、思わぬものが自作する時の材料になるという話。



ホームセンターや100円ショップは支援機器づくりをする時にもよく利用していますが、

山ねこも私も、そういう点では、なかなかいい線いっていると思います(自画自賛ですが…)。



それに、山ねこが見る視点と、私が見る視点は違うので、

元々の用途とは違う、ある意味「とんでもないもの」に変身するのです。



話がそれましたが、このセンサーマットはとても感度が良く、予想以上に役立っています。



父はベッドに寝ていて、トイレに行きたい時や用事のある時に

職員さんを呼ぶためにナースコールすることはできますが、

ベッド柵につかまって1人で起き上がることもできるので、

ナースコールせずに起き上がってしまうことがあるのです^_^;

当然ながら、その後の動き(立ち上がり)は1人だと危険です。



父が起き上がり、感度良いセンサーマットに足が触れたとたん、

ナースコールに繋がり、職員さんが訪室してくださるという流れは

父の安全のためにとてもありがたいことです。



「事故を未然に防ぐ」ために役立つセンサーマットを作ってくれた山ねこと

それを有効活用して素早く対応してくださる職員さんたちに感謝です!!



前回作ったセンサーのことをブログで紹介した時にも書きましたが、

危険だから1人では動かないようにという考え方で生活を制限するのではなく、

父の行動を見守り、対応しようという関係者のみなさんの共通の想いがあるからこそ、

こうした支援機器に意味があるのです。



機器の設置が父の「幸せと豊かな人生」に繋がっている…(*^_^*)

みんなの愛情がこめられた支援機器(*^^)v



大げさかも知れませんが、今回のセンサーマットの設置もそれくらい嬉しいできごとでした。



Photo_4  センサーマットを設置した状態



Photo_5  センサーマットの設置場所のマーキング



Photo_6  センサーマットの向きのマーキング



Photo_7  センサーマットの収納場所のマーキング



Photo_8  センサーマットを収納した状態





ところで、私は…と言うと、写真にあるように、

センサーマットの「設置場所」と「不要な時の収納場所」のマーキング等で

少しだけ役割を果たしました(*^^)v




特に「設置場所」がずれると意味がないですし、

適当な場所に収納すると私たちが誤って踏んでしまい、ナースコールが鳴ってしまうので、

「収納場所」を含め、これらのマーキング、実はとても重要なのです(^^ゞ



H館は、こうした「マーキングの重要性」にも理解があり、

むしろ、積極的に取り入れる考え方です。



職員さんたちや外部の関係者など本人に関わる人たちみんなにとって

「わかりやすく」「間違いを防ぐ」手立てとして、こうした私の対応も感謝されています。



本人たちの「幸せと豊かな人生」に繋がる対応は

関わる人たちの「幸せと豊かな人生」にも繋がるのですね(*^_^*)

とても嬉しいことです!!




このセンサーマットは手軽に、しかも安価に作れるようなので、

近々、もう1つ作ってもらう予定です。

その時には、製作経過を写真に撮ろうと思っています。

ご興味のある方は、その時まで、しばらくお待ちください(^.^)

2015年11月 9日 (月)

製作した支援機器のその後 ~名刺ケース型ミニVOCA~

あきちゃんのVOCAの具体的な使い方は、以前ブログでも紹介しています。

※2014年11月2日 新型ミニVOCA
http://yamaneko-kousakusitu.cocolog-nifty.com/blog/2014/11/post-d4e8.html


※2015年7月17日 あきちゃんとの嬉しい再会(帰阪報告その1)
http://yamaneko-kousakusitu.cocolog-nifty.com/blog/2015/07/post-dd09.html




「1~10の数唱」と「終わり」を録音したVOCAを浴室や洗面所でどのように使っているかは

今年の7月にご自宅に訪問した時に、まーさんに解説してもらいました。



水が好きなあきちゃんなので、何も提示していないと水道を出しっぱなしにして、

水で遊んでしまうこともあるようです。



「1~10の数唱」と「終わり」を録音したVOCAを使って「終わりがわかる工夫」をすることで、

あきちゃん自身が水道を止められるようになったと

前回の訪問でまーさんから聞いていました。



ただ、あきちゃんが実際に使っている場面を見たわけではありません。

先日、まーさんから「あきちゃんの動画」が届きました。


歯磨き

http://youtu.be/OayABCBYN4A




この動画はとても参考になりました。




「1~10の数唱」と「終わり」を録音したVOCAのスイッチのON・OFFが

あきちゃんの生活の中で定着してきたことで、

入浴時に身体や髪を洗う時や歯磨きをする時にも

あきちゃんがうまく使っていることがよくわかります。



動画を観るとVOCAだけでなく、

1枚ずつめくる「歯磨きの手順カード」と組み合わせて使っています。



鏡にも工夫がしてあります。

あきちゃんは鏡に写り込むいろんなものが気になって、今やることに集中できなくなるようです。



洗面所の大きい鏡は「青いプラダン(※)」で全体を覆って、鏡に写り込む刺激を減らし、

あきちゃんの顔だけが映る鏡が設置してあります。


  ※ プラダン:プラスティック段ボール

     紙の段ボールと違って水にも強く、工作しやすいので、

     活用次第でいろんな場に使える「便利グッズ」です。



大好きな水もある洗面所です。

遊び場ではなく、生活する場として明確化してあるのです。

場を明確化することで、歯磨きにも集中できるのだと思います。



こういう設定を面倒に感じる人たちもいるかも知れませんが、

このひと手間がとても重要なのです。



本人にとって「理解しやすくなること」「行動しやすくなること」はとても大事なことです。



こうした工夫で、歯磨きも「生活の中の当たり前の日課」として定着していくのだと思います。



なかなか歯磨きをしてくれないとか…

歯磨きのしかたがわからないとか…

歯磨きをしている時に水で遊んでしまうとか…。



毎日の生活の中で、お母さんたちが悩んだり、困ったりしていることは

お子さんたち自身が困っていることでもあります。

そのたびにイライラしたり、怒ったりしてしまうお母さんたちも

自己嫌悪になったり、自分自身を責めたりしてしまうこともあるでしょう。



でも、親子だとお互いに感情的にもなると思います。

感情的になってしまう自分自身を責めなくて良いと私は思います。



お子さんたちは一人ひとり違います。

当然ながら、対応のしかたも一人ひとり違います。



親子で辛くなってしまう日常生活の中で、

まーさんのこうした取り組みは「ヒント」になるのではないでしょうか。



お子さんに合った適切な関わりは、日常生活の中でこそ見つけられると私は思います。



まーさんから送ってもらった動画から感じることを通して、

お母さんたちだけでなく、支援する立場の人たちも気づいたり、

学んだりできることがあると思います。



客観的に自分自身を見つめ直し、他の人たちの対応を参考にして、

自分にできることから始めてみると何かが変わるかも知れません。




私はまーさん親子の関わり合いから学ばせていただいていることを

両親との関わり合いの中で活かしています。



自閉症の人たちへの関わり…と狭義の考え方ではなく、

一人ひとりの苦手さや難しさへの配慮や工夫という考え方をすることを私は大事にしています。



この動画は山ねこが作った「名刺ケース型ミニVOCA」の使用例として送ってもらったもので、

まーさんの了承を得て掲載していますが、作り手としても、学び多きものでした。



ボイスレコーダーに「20秒仕様」のものがあると伝えたら、

まーさんから「20秒仕様」2個と「10秒仕様」2個の製作依頼がありました。



さっそく、作って送りました。

 

 
Photo_3  ケースの内側 (10秒仕様)


Photo_4  ケースの外側



Voca   梱包して送った「名刺ケース型ミニVOCA」





「20秒仕様のミニVOCA」は、10秒仕様とは違う「新たな使い方」を考えているようです。





報告を楽しみにしていようと思っていたら、先ほどまた動画が届きました。


スパ王を一人でつくる

http://youtu.be/LqqtGsaO8w0





まーさんの即実行力に感動します!!




まーさんから「山ねことのコラボ支援」というありがたいメッセージもいただき、

2人で感激しながら動画を観ました。



あきちゃんの笑顔の中に見える自信にも感激しています(*^^)v




余談ですが、この名刺ケース、以前あったピンクと紺色はありません。

でも、今ある茶色と黒で良いと言われました。

色の指定だけでなく、他にも「まーさんの大事な視点」があります。

でも、ここでそれらを書くのはやめます^_^;



この2つの動画を何度も観ながら、

もっと他のことにも気づき、学んでいくことができればいいなぁと思っています。


まーさん、あきちゃん、ありがとうございました。

これからもよろしくお願いします。




以下の情報もご紹介しておきます(*^^)v



まーさんの【童夢】オフィシャルサイト
http://dou.mu/

童夢ブログ:変更のシステム(11月6日付)
http://dou-mu.jugem.jp/?eid=565




ブログの中に書いてありますが、「生活支援ワークショップ」という企画があります。

内容は「生活の場の見学、あきちゃんの様子を撮った動画、説明、質疑応答」です。



開催日時

11月9日月

11月20日金

11月25日水 満席

12月1日火 1名決定

12月10日木 2名決定



私も参加してみたいですが、残念ながら、参加できません。

興味のある方は参加されてみてはいかがでしょうか?

2015年11月 7日 (土)

製作した支援機器のその後 ~スマホ型VOCA&スイッチ~

去年、私の大阪の元職場の同僚のSTさんからの依頼で、Rちゃん親子とのご縁ができ、

スマホ型VOCA&スイッチの製作に関わったことは、以前ブログでも紹介しています。



※2014年8月26日 作って楽しい! 遊んで楽しい! その2
http://yamaneko-kousakusitu.cocolog-nifty.com/blog/2014/08/post-9af0.html

※2014年12月30日 
スマホ型VOCA&スイッチ ~使う人と一緒に楽しみながら作っていく~
http://yamaneko-kousakusitu.cocolog-nifty.com/blog/2014/12/post-4c1b.html

※2014年12月31日
スマホ型VOCA&スイッチ ~「予備用」が役立った~
http://yamaneko-kousakusitu.cocolog-nifty.com/blog/2014/12/post-9e3c.html




Rちゃんの実状とニーズに合わせ、STさんとお母さんの依頼を受けての製作ですが、

製作過程で何度もやり取りするうちに、

Rちゃんに会ってみたくなるのは私たちとしてはごく自然なことでした。



実際に使うご本人に会い、実際に使っているところを見せていただくことで

作り手の思考も研ぎ澄まされていくように思います。



「顔の見える製作」が山ねこ工作室のスタンスなのです(*^^)v



以前のブログでも、お母さんの了承を得て、報告メールを掲載させていただいていますが、

また、嬉しいメールが届きました。



1作めの「スマホ型スイッチ」が大活躍し過ぎて、電池がすぐに切れてしまうため、

ボタン電池ではなく「単4電池仕様のもの」を作ってほしいという依頼でした。



家でも学校でもよく使っているということがよくわかります(*^^)v

メールには学校で使っている様子が書かれていて、写真も添付されていました。



Rちゃん親子に何度も会ってよくわかりましたが、

お母さんの遊び心のある使い方はRちゃんにとっても

「使いたくなるモチベーション」も上がるのだと思います。



学校でも、先生とクラスの子どもたちがRちゃんのことをよく知っていて、

Rちゃんがどんなふうに使えたら、一緒に楽しめるかを考えているのだと思います。



RちゃんのVOCAは会話補助というだけではなく、

RちゃんとRちゃんを取り巻く人たちの楽しいコミュニケーションの道具として

以前にも増して定着していっているのだと思います。



1年生だった去年は、クラスの子どもたちにとって、

RちゃんのスイッチやVOCAがもの珍しく、子どもたちも使いたがったようです。



今もそういう側面はあるだろうと思いますが、

Rちゃんにとっての大事な生活用具として理解の深まった子どもたちが

Rちゃんと一緒に楽しめることを考えてくれていることがとても嬉しいです。



RちゃんのスイッチやVOCAが、Rちゃんの成長だけではなく、

子どもたちの成長にも繋がっていることを感じ、こんな嬉しいことはありません。



お母さんを通じて、学校側の了承も得て、

Rちゃんと子どもたちが遊んでいる写真を掲載させていただくことになりました。

合わせて、お母さんのメールの一部も引用させていただくことになりました。



私があれこれ語るより、臨場感がたっぷり伝わるステキな写真とメールです。




Photo_3  Rちゃんとお友だちとの遊びの時間




--------メールその1-----------------------------

2学期に入り、学校が新しいVOCAを購入してくれたので、

山ねこさんに作っていただいたVOCAスイッチを接続して、遊びの幅が広がりました!


昨日の20分休み時間に、クラスメートと『だるまさんが転んだ』をして遊びました!


Rがスイッチを押して「だーるまさんが転んだ」と言うとみんなが走ってきて、

楽しそうにしていました!


本当にみんなとうちの子が遊んでる~~~と思うと、嬉しくて泣けてきました(^o^)



-------メールその2-----------------------------

『だるまさんが転んだ』は子どもたちが提案してくれました!


子どもたちは去年からRがVOCAを使っていることを知っていますし、

「Rちゃんとだるまさん....や、フルーツバスケットはできるんちゃう?」と

子どもたちが考えてくれたんです。


それに私も感動です(T^T)


そして、「広い体育館では男性の先生の声は、こもって聞こえにくいかも知れないので、

お友達の声を入れてみては?」と、STの先生からもアドバイスをいただいたので、

みんなの(10人くらいの)声で「だるまさんが…」と入っています!


よく響いて、遊びにはバッチリ大成功でした。


Rはいつボタンを押すか予測がつかないので、

みんなも今か今かとドキドキして、とても盛り上がりましたよ!



--------メールその3-----------------------------

今回の「みんなあそび」の時間に『だるまさんが転んだ』ができて、

子どもたちにとっても「スイッチはRの一部」、

淳子さんのことばを借りると「Rそのもの」だと思ったに違いありません。


去年は1年生だったこともあり、初めて見るものですから、VOCAを触りたがる子が続出でしたが、

今は「Rの大事なもの」だと思ってくれているので、クラスメートの成長も感じます。



--------メールその4-----------------------------

ブルブルニューバージョン(スマホ型スイッチ)、先ほど届きました!!!

早速、歯科の診察で不安なRの手に持たせてきました!

これがあるだけで、メンタルを守れるんですよ~!


ブルブルボタンは、本当にRの精神安定剤ですよ!


まずは、「一番好きな持ちたい形」で作って頂いたことが最も大きな成果で、

既製品では出来なかった手作り品ならではの成果ですね。

----------------------------------------------------メール引用おわり





「楽しくなくちゃ」使いたくならない (^^♪

どんなふうに使ったら、楽しいかなぁ… (*^^*)-☆

Rちゃんとお母さんと先生たちと子どもたちが教えてくれています(*^^)v



使う人と一緒に作る支援機器 (*^^)v




こういう人たちがいてくださるので、

山ねこ工作室が大事にしている想いを共感し合え、スタンスを継続できているのです。


Photo_4  新スマホ型スイッチ(白のボタンを押すと振動する)



Photo_5  新スマホ型スイッチの内部


Photo_6  郵送する時の工夫


   白いU型のものは、食パンなどの袋の止め具(バッグ・クロージャー)

   これを2つ組み合わせて、白のボタンに挟み込んでおくと 

   万が一、郵送時に触れても振動しない


Photo_7  郵送する時の工夫



山ねこは、さりげなく、こんな心遣いもしています(^_^)




12月の帰省で、Rちゃん親子と再会することが決まりました。

Rちゃん親子との再会を楽しみにして、日々を元気に過ごそうと思います。

2015年9月27日 (日)

新たな支援機器(父バージョン)

両親の居室に設置してから、もう半年以上経ちますが、

今日はその新たな支援機器について報告しようと思います。


解説も多いので、いつも以上に長文であることを前もって伝えておきます^_^;



●圧力センサー(作った経緯と現状)

                              

父が臥床中に、職員さんや私がベッドサイドで父の対応や介助をしていると

すでに設置してある「非接触型歩行感知センサー(※)」が感知してしまい、

ナースコールが鳴ってしまうことがあります。


 (※)平成27年2月17日のブログ参照



父の移動やSOSを知らせるナースコールが不用意に鳴ってしまうことになるため、

父が臥床中は感知(出力)しないようにしたいと考えました。



父がベッド上にいる(臥床または端座位)時は、この「圧力センサー」のおかげで、

「非接触型歩行感知センサー」の出力は無視するので、

ナースコールが不用意に鳴ってしまうことはなくなりました。



Photo_2     1.5cm×60cmの圧力センサー 

  ※ 布の袋は私の手づくり(^^)

     圧力センサーは敷布団の下に挟んである

               

●距離センサー(作った経緯と現状)



父はベッドの脇のポータブルトイレに行く時やベッドに戻る時に

ずり落ちてしまうことがありました。



こういう時は大抵、寝ぼけている時のようですし、

父はすり落ちてしまうと自分1人では起き上がることが難しいのです。



ベッドの脇にあるナースコールに手が届けばSOSできるのですが、

必ずしもナースコールに手が届くとは限りません。

そのため、ポータブルトイレ前とベッドとの空間に転倒(転落)した時に感知し、

ナースコールが鳴るようなものはないかと考えました。


Photo_11  距離センサー



Photo_4  距離センサー設置場所

  ※ 距離センサーの仕組み


     壁の天井付近に設置したセンサーの真下方向、

     つまり、ポータブルトイレ前とベッドとの空間(床から20センチ位の高さ)に

     人(物)が30秒位いる(ある)時に感知する
   

     その空間内で父が転倒(転落)した場合、

     距離センサーが「何かがある」と感知して、ナースコールが鳴る



父がナースコールをできなくても、職員さんがナースコールに気づき、

居室に来てもらえるので、早めの対応をしていただけるようになりました。




●ドライブレコーダー


Photo_5  ドライブレコーダー



これは山ねこの手づくりではなく、市販のドライブレコーダーです。



常時、記録(録画)しているのですが、

センサーが感知してナースコールが鳴った時は、

その時刻の前後1分間の映像を20件分保存できるように改造してあります。



父が居室内で転倒してしまった時や母が車椅子からずり落ちてしまった時も

このドライブレコーダーの記録動画は、

職員さんたちや関係者の方たちと一緒に状況を再確認し、

対応策を検討し合う時にとても役立ちました。





●ベッド脇の無線ナースコール (作った経緯と現状)



転倒してしまった場合、ベッドのナースコールに手が届かない場合があるので、

その時に届く場所にナースコールがあったら良いなと考えました。


 Photo_6  ベッド脇の無線ナースコール(A)


  ※ 父はナースコールのことを「ベル」と言っているので、

     父が理解しやすいように「ベル」と表記しました。





●洗面所の無線ナースコール (作った経緯と現状)



洗面所内のトイレの壁には元々ナースコールがあり、父も必要な時には使っています。

ただ、洗面所内で転倒した場合、そのナースコールには手が届かないため、

その時に届く場所にナースコールがあったら良いなと考えました。


Photo_7  洗面所の無線ナースコール(B)





今のところ、父は「A」と「B」を使ったことはありません。

転倒時のSOS等の必要に迫られることがないということなので、

それはそれで良いのです(*^^)v




●テーブルの無線ナースコール (作った経緯と現状)



父は日中起きている時はテーブルのところで過ごしていますが、

テーブル近辺にはナースコールがないため、テーブルのところにいる時に

職員さんを呼ぶために使えるナースコールがあったら良いなと考えました。


Photo_8  テーブルの無線ナースコール(C)





ただ、この3つのナースコールはいつも使っているナースコールと形が違っています。

そのため、父はこれらの「無線ナースコール」がいつも使っているナースコールと

同じ用途(職員さんを呼ぶため)の道具だと認識できにくい現状があります。




「A」と「B」は使う必要がない(=転倒がない)方が良いのですが、

形が違っていても、

「無線ナースコール」がいつも使っているナースコールと同じ用途で使えるということを

父には認識できるようになってほしいので、

「C」は、私が居る時でも必要な時には使う機会を増やすように促しています。




「何か頼みたいことがあったら、このベルを押してください」と

職員さんが声かけをしてくださることもあります。



テーブルの上に置くと邪魔になることもあるため、

普段はぶら下げていますが、父がテーブルの上に置いている時もあります。

テーブルのところに居る時に、

父がリハパン交換の依頼でコールしたこともあったという報告もありました(^^)



「無線ナースコール」のことを少しずつ認識できるようになっていることを嬉しく思います。




Photo_9  テーブルの上に置かれたナースコール



テーブルの前側の貼り紙は、母の訪室を職員さんに知らせるために

父が使ってくれるように表示したものです。



母は時々、デイの部屋から1人で戻ってくることがあります。

職員さんはわかってくださっていますが、万全を期しての対策です(^^;



今のところ、父はこういう用途で使ったことはありませんが、

母のことを心配し、父が母のためにSOSしたい時にも使えるということが

父の安心感に繋がっているようです(^^)




●「受信機」の改良



増設した「センサー」や「無線ナースコール」を使うため、

前回設置した「受信機」を改良しました。



Photo_10  改良した「受信機」


 
黄色いボタンを長押しすると、

ナースコールが鳴った過去20回分の時刻をモニター画面で確認することができます。



長押ししなければ、随時、時刻は上書きされ、

モニター画面にはナースコールの最終時刻が表示されていきます。





父は、体調とADL維持のためにも、

生活リズムの中でも、朝はある程度決まった時間に起床し、

生活にメリハリをつけていくように心がけています。



私が訪室した時には、モニター画面で記録時間の確認をします。



父が起床し、朝食を摂るためにベッドからテーブルへの移動時、

ベッド脇に設置してある「非接触型歩行感知センサー」が感知するため、

モニター画面にはその時刻も記録に残っているのです。



体調不良がきっかけで起床が遅くなり、

朝食も食べずに10時頃まで寝ていた今年の初め頃と違い、

今は、7~8時台には起きていることがわかります。



モニター画面で確認した起床時刻をカレンダーに記載してみると一目瞭然。



父が起床を含め、自分自身の行動をすべて覚えているわけではないので、

受信機はこういう確認をすることにも役立っています。




ちなみに、当然ながら、どのナースコールも鳴るとインターホンから

「三郎さん、どうされましたか?」と職員さんが問いかけてくださいます。

でも、残念ながら、父はその声が聞えません^_^;


インターホンを介して、職員さんと父が会話することはできないため、

「父のナースコール」が鳴れば、職員さんが居室に来てくださるという流れになっています。




父が離床している時には、

父のベッドの脇で対応する私たちの動きに対して、

「非接触型歩行感知センサー」や「距離センサー」が感知したり、

「ベッド脇の無線ナースコール」に触れてしまったために感知したりすることもあり、

結果的にナースコールが鳴ってしまうこともあります。




そういう時には、インターホンからの職員さんの問いかけに、

「私が対応中なので、大丈夫です」等応えています。

訪問リハなどの担当者の方たちも同様の応答をしてくださっています。




こんなふうに、今までのナースコールだけを使っていた時より、

個数が増えた分、「父のナースコール」が鳴ることは増えてしまっています^_^;



それでも、父が倒れたり、何か遭った時に気づくのが遅くなることで、

父だけでなく、対応してくださる職員さんたちも辛い想いをするよりは

早めに気づき、対応できる方が良いと言われています。




「事故を未然に防ぐ」ということは周知のことですし、

その対応策はどの立場の人も考えなくてはならないことです。



職員さんたちや関係者の方たちもできることを考えてくださっています。



私たちは、毎回、両親を守るためだけではなく、

職員さんたちにかかる負担が少しでも減らせて、

少しでも役立つものはないかという視点で考えています。




こうした機器を山ねこが作り、設置することを提案し、

H館の職員さんたちはもちろん、

関係者の方たちと一緒に対応策を考えていけることをとても嬉しく思います。



その背景には、危険だから1人では動かないように…という考え方で生活を制限せず、

父の行動を見守り、対応しようという関係者のみなさんの共通の想いがあるからこそ。




機器の設置が幸せと豊かな人生に繋がっている…(*^_^*)

大げさかも知れませんが、機器の設置はそれくらい嬉しいできごとなのです。





ただ、父も(母も)新しいものを取り入れることに対して、とても敏感です。

私たちサイドでは「役立つもの」と思うものであっても、

父や母が違和感や抵抗感を示したりすることもよくあります^_^;



「便利だから使うと良い」「役立つから良い」というメッセージだけでは伝わりませんし、

父にも(母にも)なかなか受け入れてはもらえません。



特に、父も(母も)目から入る情報にとても影響されやすいので、

「形の違い」や「今までなかったものがある」というだけで、混乱や不安の原因にもなります。



これらの機器類を設置する時も、父はとても不安そうに見ていました。



そんな父の不安を減らすために、

私は「わかりやすく説明する工夫や時間やエネルギー」を惜しみません。


父が頭ごなしに「そんなもんいらん!」と言うことがあっても、

父は自分にわかるように説明を受け、納得できれば、

受け入れられる人だということを私はよく知っているからです。




「夏祭り」の日記の中でも触れましたが、

父が介護を受ける立場としていろいろなことを受け入れられるように変わってきたのは、

私たち家族だけでなく、

職員さんたちがそんな父の特性を理解し、根気強く対応してくださっているからです。




介護の現場はH館に限らず、人的にも厳しいところがあります。

ご本人たちのために…という視点だけでは、

介護に関わる人たちも行き詰ってしまうと思います。




ハイテク・ローテクを問わず、支援機器も自助具も、便利グッズも、

「わかりやすく伝える工夫」や「予告」や「解説」等の手立ても…、

安心して日常生活を過ごせることに繋がるだけでなく、心も豊かになって、

良い人間関係やコミュニケーションにも繋がると私たちは信じています。




そうして「安心感という環境」を整えていくことが「心の安定」に繋がり、

「関わる側の心の安定」にも繋がっていくのだと思います。




介護する側、される側という考え方ではなく、

私たちは「誰もが楽に、幸せになれるために何かできるか」という視点を

これからも忘れないようにしていきたいと思っています。




みんなが幸せになるために「それぞれの役割」がある!!



生き難さを抱えた両親から教わり続けているそんな想いを忘れず、

関係者同士も感謝し合い、私たちの心も豊かになれるといいなぁと思います。

2015年2月17日 (火)

非接触型歩行感知センサー


「朝昼晩の勘違い」や「手順の間違い」が増え、

「いろいろな場面で訳がわからなくなる
現状」に父自身が不安を感じ、

病院を受診して「認知症」と診断されたのが昨年の5月。

それ以来、父は少しずつ進行する症状と向き合っています。


「わかること」と「わからないこと」が混在すること
がとても不安で、ストレスになるようです。




最近、父は「目はよく見えているけれど、方向感覚がわからない時がある」と言います。

居室のトイレに行こうと思っているのに、トイレとは違う方向に行ってしまうこともあるようです。

父にとっては「方向感覚がわからなくなること」は大きな困り事のようです。



昨年11月のある朝、居室に歩行器がなく、隣の部屋から見つかったと

職員さんから報告がありました。


前日の夜中に居室の外に出てしまったのです。

今の父は歩行器なしでは歩行できません。

どのようにして居室に戻ったのか職員さんもわからないのです。

職員さんが訪室してくださった時、父は椅子に座っていたそうです。



翌日、父は「祖母のお墓のある大阪のお寺に行ってきた」と私に話してくれました。


父なりに居室を出た理由はあったのです。

でも、途中で歩行器を置いてきてしまったことやその後のことは曖昧でした。

父の話だと居室には這って戻ったようです。



父の話は夢と現実が錯綜していて、その時はもっと混乱していただろうことも想像がつきました。


父自身も不思議な感覚や違和感があるようで、父にはそれが苦しいようでした。



父が自分の行動を認識できないまま同じようなことを繰り返してしまうと転倒という危険もあります。



そこで、関係者の方たちと話し合い、

夜中にベッドから離れて移動してしまう時に感知するセンサーを使うことになりました。


ただ、マットタイプのセンサーは歩行時に足先が引っかかるため使えません。

無線のセンサーが良いのですが、

レンタルできる無線のセンサーはナースコールには繋がっていません。

父の場合、ナースコールに繋がっていることが必須条件でもあります。



購入することも考えましたが、結果的に、山ねこが製作することになりました。


山ねこにとっては「製作新挑戦の支援機器」です。


父の現状を的確に把握した上で、対応してくださる職員さんたちの負担も考えての製作でした。



職員さんからの要望も追加し、構想から約3週間後に無事完成し、1月10日に設置できました。


このセンサーは夜勤の職員さんしかいない夜間帯だけ使えれば良いものですが、

毎日、忘れずに電源のON・OFFをしていただくのは大変です。


20時~6時の時間帯での「タイマーセット機能」は「助かる機能」として職員さんに喜ばれました。



職員さんたちにお願いすることはだんだん多くなっていくと思うので、

私たちとしては、少しでも負担が少ないようにしたいという想いも強いのです。



設置から1ヶ月が過ぎ、今のところ、誤作動もなく動いています。


設置以降、父は居室の外に出ることはないようです。


何もなければそれで良いのです(^^) 



Photo  設置状況


Photo_2
 

センサーの説明

 ・ベッドを降りて、1つめのセンサー地点(A)を歩き始め、

  2つめのセンサー地点(B)を過ぎた時にナースコールに繋がる(距離センサー)

・センサーは父の歩行スピードに合わせて感知するような仕様になっている


 ・職員さんの歩行スピードでは感知しない

・職員さんがベッドサイドで父の対応後、移動されると感知してしまうことがある(※)

 ※これは現在のところやむを得ない


Photo_3  

受信機の説明

  従来のナースコールとインターホンはそのまま使えるようにしてある

  A:手元のナースコールに繋がっている

   B:インターホンに繋がっている

   C:センサー本体の主電源



Photo_4


受信機のモニター画面の説明

  

  ・現在時刻表示(電源を抜いても消えない)

  ・タイマーセット表示( 時間外 → F:0  時間内 → F:1 ) 

 ・総コール回数表示(C:回数) (電源OFFにすると、ゼロ表示になる)

 ・最新コール時刻表示(○月○日 ○時○分)(コールのたび「上書き」される)




各居室には「監視カメラ」もあります。


入居当初は両親も私も「監視カメラ」には抵抗感があって、電源OFFにしてもらっていましたが、

両親に転倒等危険なことが増えた時から作動状態に切り替えてもらいました。


実際に「監視カメラ」は父や母が転倒した時の状況を再確認するためにとても役立っています。


今は本人たちからどんなふうに転倒したかを確認しようにも確認できません。

モニター画面を観て、どんなふうに転倒し、どこをぶつけたのかを正しく知ることができるのです。



私はそのモニター画面を「ipad mini」の動画に撮らせてもらい、

診察や訪問リハビリの時、ドクターやPTさんに観ていただきます。


ドクターやPTさんたちも、動画を観ることで転倒の状況が正しく把握できると言ってくださいます。


転倒時の状況や行動(予想外の行動をとることもあるので…^_^;)を正しく把握できることで、

みんなでより安全な対応策を考えることができます。



「人感センサー」も「監視カメラ」も一大事が起こる前に早期に気づき、

転倒等を未然に防ぐための大切な支援機器です。


こういう支援機器があって、

見守り、対応してくださる職員さんたちが居て、

両親の安心と安全が守られているのだと思います。


「父仕様の人感センサー」を作ってくれた山ねこには感謝の気持ちでいっぱいです。




介護の世界にこうした支援機器が入ることで、

介助される人も介助する人も…みんなが幸せになれるとしたら、こんな嬉しいことはありません。




2015年1月30日 (金)

いろいろな仕様の「キーガード」



「キーガード」は不随意運動のある脳性マヒの方や

手指の震えや筋力低下のある方たちなどがパソコン操作をされる時に、

より確実にキーを押すために使われている自助具です。


キーボードのキー配列に合わせて「穴」を開けてある

「透明のキーボードカバー」のようなものです。

「アクリル板」などで作られています。



山ねこ工作室が「キーガード」を
初めて作ったのは2001年です。

Rさんからの依頼でした。



当時、そんなものが私たちに作れるのだろうか?!と戸惑いましたが、

「製作期間は問わない、できる時にできれば良い」と言われ、

初挑戦することになりました。


作業としては「アクリル板」にキーの数だけ「穴」を開けていくだけです。

穴を開ける道具(ボール盤)はあるので、できないことはないと思ったのです。



具体的な製作手順はホームページの方に書いてあります。

興味のある方はそちらをお読みください。

http://homepage2.nifty.com/h_yamamoto/shien_kiki1/key_g/key_g.htm




製作にあたり、
実際にどんなふうにパソコン操作されているのかを見るために

Rさんに会いに行きました。

より良いものを製作するための大事な時間です。



「穴開け作業」はとても
根気のいる作業でしたが、

製作途中で
Rさんに何度か会って使用感を確かめてもらえたことで、

Rさんオリジナルのもの(※)を仕上げることができたと思います。


 (※)穴の縁はすべてサンドペーパーなどで削り「バリ」を取りますが、

    Rさんは左手の人差し指1本だけを使って、

    左から右斜め方向に滑らせるようにキー操作されるので、
   
    すべての穴の左下側を多めに削り傾斜をつけました。




その後、何件か
「キーガード依頼」が続き、私たちだけでなく、

製作に興味のある方たちと共に作ってきました。


いくつも作っていると要領も得てきて、

熟練工のようになっていくのがおもしろいところです。



こんなおもしろい世界に引き込んでくれたRさんには感謝しています。



そんな「キーガードづくり」の中から、また新たな「キーガード」が生まれました。

これは依頼があっての製作ではありません。

「山ねこのヒラメキ!」で作ったものです。

その「キーガード」もホームページで紹介しています。

http://homepage2.nifty.com/h_yamamoto/shien_kiki1/key_gd/key_gd.html


今までのものように、採寸も、図面も、穴あけ作業も必要なく、

ただひたすら削るだけです。

使う道具はボール盤ではなく「ベルトサンダー」です。



根気のいる作業という点では今まで作ってきたキーガードと共通しています。


Photo  キーボードでキーガード



山ねこが特に気に入っているのは、

2台のキーボードの1台を加工して作ってあるので、何も言わなければ

「キーガード付きキーボード」として市販品のように見えるところです。



それだけに、実物を紹介し、製作の種明かし(?!)をすると、

殆どの方たちがビックリされると同時に、ウケてくださいます。

「おもしろい!!」とウケてもらえることが作り手冥利に尽きるようです。



もちろん、ウケねらいで作ったわけではないですが、

私たちは製作も楽しむというスタンスなので、そんな反響がとても嬉しいのです!



この「
キーボードでキーガード」は実物を初めてご紹介した

マジカルトイボックスのイベントの場で、早速、製作依頼を受け、

1台作って納品させていただきました。


それどころか、昨年12月に発行された本にまで紹介していただきました。


Photo_2  
                   改訂版 スイッチ製作とおもちゃの改造入門


Photo_3  掲載ページ


山ねこの遊び心が、こんな形で広がっていくとは思いもしませんでした。


私たちの地道な活動や製作品をいろいろな人たちに喜んでいただけることは

本当に幸せなことです。



また違う仕様の「キーガード」もあります。

それは、また次の機会に紹介したいと思います。

2014年12月31日 (水)

スマホ型VOCA&スイッチ ~「予備用」が役立った~

11月末、「スマホ型VOCA&スイッチが壊れた」と連絡が入りました。


使っていたら壊れることもあります。

でも、壊れた理由は想定外でした^_^;



弟のGちゃんが車に見立てて遊んでいたからとのことでした。

スイッチ部分を下にして床を走らせるように遊んでいたため、

スイッチの一つが根元から折れてしまったのです。


お母さんによると気をつけてはいたものの、

Gちゃんに隙をつかれてしまったとのことでした。



Rちゃんが使う以外に、Gちゃんが使うだろうことは予想していましたが、

理由を知り、笑ってしまいました。



…とは言え、生活必需品になっているRちゃんの大事な道具です。

修理可能かどうかの問い合わせでした。



もちろん、修理可能です!

でも、壊れたものを返却してもらう前に「新作」を送ることができました。




実は、山ねこは納品してから「予備用」にもう一つ作り始めていたのです。



9月にRちゃんに会って使っている様子を見たことと

お母さんからたびたび届く報告メールに感激していたからです。



12月、京都での「ATACカンファレンス」に参加した後、

東大阪に寄って、プレゼントしようと思っていたようです。




新作は「軽量化」もしてありました。

1作め納品後のお母さんからの使用報告の中に、重さのことが書いてあったので、

電池を単3から単4に変えてありました。


他に「追加機能」もありました。



あらためて、山ねこの想いの深さを感じました。




Img_3847  解説書その1


Img_3846  解説書その2




お母さんや先生たちの希望を込めた機能です。

設定を変えなければ必要になる時までは今までの使い方と変わりません。



送った新作と入れ替わりで、壊れたものが返却されてきました。



それの修理を済ませ、12月8日に無事届けることができました。

2機をご自宅用と学校用として使うそうです。



お届けした日は発表会のビデオを観せていただきました。

Rちゃんが劇の中でせりふを言うというシーンです。



自分の出番までスイッチを押すのを待っていて、

タイミングよくせりふを言うRちゃん。

大舞台なのでRちゃんが「スマホ型VOCA&スイッチ」を使っていることは

観客には見えなかったようですが、

発表会当日までのRちゃんや先生たちの頑張りを知っているご家族は感動したそうです!!



もちろん、ビデオを観せていただいた私たちも感動しました。



今までRちゃんは行事の日は不調になってしまい、欠席になることも多かったそうです。

体調も万全で出席できたこともすごいことだとお母さんは嬉しそうにおっしゃっていました。




ご縁あって繋がったRちゃんと関係者の方たちとの感動のドラマの中に

「小さな機器と私たち」を加えていただけていることに心から感謝しています。